1.新しい学校!!
ジリリリリリリ…
…んー。めざましどけいうっさい…。
ジリリリリリリ!!!!!
あー、もう!私はうでをふりあげる。
――バァン!
はへっ?あ、ジマンのあくりょくで、とけいハカイしちゃった★
と、とにかくっ、今、何時ぃ!?
こわれたとけいに目を向けると――ッ!
「ひゃへ!?7時5分んん〜〜〜〜!?」
うっそぉ〜!?リビングへ直行だァァ〜!!
「星〜!!早く行きなさーい!」
はぁい、と気のぬけた返事をしながら、引き出しをあけて宇宙色のペンダントをとってかいだんをおりた。
「ハァ〜、ハァー、いってきまァーす…」
「いってらっしゃーい!」
ぐぬっ。ママ、おこしてくれたってよかったのにィ…!
まあ、これからは新しい学校だからともかく時間内につかないとな…。せっかくお団子にむすんだかみもしょんぼりしてる。
はああ…。
さっきは急いでたから言わなかったんだろーけど。
ママ、ゼッタイめざましどけいのこと、おこってるよぉ…!
たしかあれ、ママからのおさがりだったからなァ…。
あ――。かえったらおセッキョーだぁ…。
まあ、それはさておき!
私、愛咲 星(あいさき あかり)。小学5年生!
今日から、蕾学園に転校するんだー★
まあ、前の学校も、名残惜しいけど…。
何よりもっ、おさななじみの子が蕾学園にいるものねっ♪
と、そのとき。
「大丈夫!?今、救急車来るからね!」
「もしもし!?けいさつですか!?…」
「ケホ…ッ、…」
なんか、水なん事故かな…?川の近くで、小さい女の子がむせて、母親らしき女性が電話してる。
ズキ――。
…あれ、なんだろうこの痛み。
『お、おねえちゃ…』
『あかり!』
…このキオク、なんだろう。わからない…。
――ハッ!
やばっ!もうじかんだ!
私は頭を左右にふってキオクをふりはらう。
そうして、自慢の快足で学校へとダッシュした。
…ふう。
なんとか間に合った。職員室に向かったら、中年の男の先生が話しかけてきた。
「おはよう、転校生の愛咲さんだよね。ぼくが担任の三上しょうです。じゃあ、教室へ行こうか。」
もうめちゃくちゃ元気がありそうな先生だ。
先生について行くと、「5-1」というたてふだの教室についた。
「じゅんびはいい?まずは、自己紹介してね」
「はい!」
私がしっかり返事をしたのをきいて、ガラッとドアをあけた。
私は教だんにたって、言われたように自己紹介をする。
「えーっと。愛咲星です!…好きな教科は体育で、運動はぜんぶトクイです!よろしくおねがいします!」
「――ハイ。なので、みんな仲良くしてあげてね〜」
はぁーい、とうなずくクラスメイト。
「えーっと、センセイ!私の席って…」
「じゃあ、波島くんのとなりで」
…ナミシマくん。どんなコかなあ。すると、とつぜん。
「え〜。ズルイ〜!」「いいなあ」
「先生〜。なんでぇ」「…はあぁ?」
女子からのブーイング!?
ひ、ひええ!?
「しーずーかに!とにかく先生はクレームをうけつけないからな!」
――ジトー!
こ、これ、女子みんなからの…シセン!?コワっ!
(女子の私がいうのもナンだけど)、女子…オソロしい…!
先生に案内されてついた席のとなりは――、
おどろくほどのイケメン男子!!
なーるほど…!これだったらみんながさわぐのもわかるなァ…。けど、いねむりしてる…。
穴のあくほどみつめていたら、本人がおきて、
「…何か用?」
「や、えーと私愛咲…」
「――あかり?」
「は、へ?」
え?なんでしってるの?自己紹介きいてなかったよね?
こんがらがる私とちがい、波島くんは私をじぃっと見ている。うーんと、どーすればいちのかなぁ?
「…何でもない」
「あっ、うん?」
さ、さっきの何だったのかな…?
――トントン
?だれかからかたをさわられた?うしろ?
気になって、ふり向くと。
「…星?」
やわらかい、優しくてしっかりした声。これ――っ!
「――佳乃っ!」
佳乃だあ!早瀬佳乃。私の幼なじみ。
ひじくらいまでのばしたしっこくの、さらさらなロングヘアー。
けっこうな整った美人なんだよねー。
「…波島と会ったこと、あるの?」
「エっ。ないないショタイメン!」
「ちなみにあいつモテるから、女子うっさいのよねぇ…」
…どうりで、
って、やっぱ女子に、見られてる!?
これ、ハンカンっていうのをかっちゃった…?
…大丈夫かなあ?
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