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嘘つきな彼

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嘘つきな彼

1 - 第1話

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2026年01月04日

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人は裏切る。嘘をつく。

酷い嘘もあれば、優しい嘘もある。

彼は、彼は、何をしたかったのか。彼の嘘を知る者は私しかいない。


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私の名前は 倉橋 心音です。

これは私が大好きな彼のお話です。

少しの間ですが、嘘つきな彼のお話をお聞きください。


彼の名前は、小鳥遊 真子。


「結婚したら私も小鳥遊になるんだね。」


なんて言っていました。


彼には何回も面白い嘘をつかれました。

例えば、


「舌をだして呼吸することはできないんだよ。」


と言われてやってみたら


「んふっ、犬みたい。」


なんて言われたり、とにかく

いたずらっ子…?でした。

彼の嘘をつく時の癖は目をそらすというところ。何度目を合わせようとしても合いません。


彼とは学生の頃から付き合っていました。

彼は、顔が綺麗で、頭も良くて、運動もできました。

なので、とにかくモテていました。

彼は変わっていて、端っこで本を読んでいる私によく話しかけに来ました。


「その本○○だよね。」や「その後○○になるんだよ。」

 

と本を知っているようでした。


ネタバレされた時は少し許せませんでした。


私は、だんだん彼に引かれていきました。



ある日彼に


「心音、付き合ってくれない?」


春の日、桜の木の下で暖かい日差しの祝福を受けながら。


私は迷わず


「喜んで。」



恋とは素晴らしいものです。

彼を知るほど、もっと

好きになって会えないと苦しくて……


時が経つにつれて、彼と恋ではなく、”愛”を育みたいと思いました。簡単に言うと結婚することです。


しかし、彼は出かけることが増えました。

疑いたくはないけど……

人は疑ってしまうもの。彼に浮気をしているんじゃないかと尋ねてみました。


「してるよ、だから別れよ。心音はしつこいんだよ。新しい男つくって幸せになった方がいいよ。」


あぁ、彼は嘘をついている。彼は嘘をつく時に目をそらす癖があります。目が合わない。


彼は言いました。


「俺が出てくから別れよ。もう連絡もしないから。 」

「うん、わかった。別れよ。」

私は別れることにしました。彼の嘘をついた理由を本当は少し知っている。

別れたくない。本当に嫌 だけれど、

別れたいなら、別れなくては。

後ほどに聞きました。

彼は癌で亡くなったと。私は彼が薬を飲んでいたことを知っていました。

この嘘は、嘘つきな彼が最後に残した私への優しさだったようです。

彼は安らかに眠れているでしょうか?

彼の未練に私はなっていないでしょうか?

まだ、疑問や悲しみなどの苦しさは残りますが、深く息を吸って昔の記憶にひたると少し紛れる気がします。

あの日の桜の木の下で、暖かい日差しの祝福をまた2人で浴びれることを願って。

これで嘘つきな彼のお話を終わりにさせていただきます。


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