テラーノベル
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俺は年末年始の仕事を終え、やっと自宅のマンションへと帰って来た
マネージャーからバイオリンを渡された受け取る
エレベーターのボタンを押し、最上階の扉が開く
俺はポケットから鍵を取り出し、鍵穴へ差し込もうとした
ガチャ‥‥
「お帰りなさい!」
「わっ!‥‥ロウ君⁈」
扉を開けたのは俺の恋人、小柳ロウ
元気なお出迎えと共に俺に抱きついて来た
「え、ちょっと待って‥‥よく見せて」
「これ?似合ってる?」
紺碧色の羽織袴
色もロウ君に合っていてとても艶やかだ
「どうしたの?」
「今日叶さんと葛葉さんが初詣に連れてってくれたから」
「あぁ、言ってたもんね。それで着せてもらったんだ」
「そう。でも少し前に帰って来て、これ着てると堅苦しいから早く脱ぎたくてさ」
「俺に見せるために我慢して着てたの?」
「そうだよ」
素直で可愛いロウ君
俺は早く2人きりになりたくて急いで扉を閉めた
そして廊下にバイオリンを下ろすとロウ君を抱きしめる
「ただいま」
「お帰りなさい」
「明けましておめでとう」
「おめでとうございます」
「寂しかった?」
「‥‥少しね」
「可愛い」
「可愛いって言うなよ‥‥可愛くないのに」
「はいはい、わかりました」
でもどうしてもロウ君の事が可愛く思えてしまう
昔、公園で話していた
小さくて悲しそうな瞳をしたロウ君
助けてあげたかった
でも今ならなんでも出来る
「お風呂入れようか?」
「ホテル出る前に入って来たんだ」
「そうなんだ。じゃあ俺入ってこようかな」
風呂場に向かおうとするロウ君の腕を掴んだ
「え?」
「脱がすの手伝おうか?」
「難しいっけ?脱ぐの」
「結び目とか大変かも」
「それじゃ‥‥」
言いかけるロウ君の腕を引っ張り、寝室の中に入る
「なんで寝室?」
「服が汚れるだろ。これ借り物じゃない?」
「これは叶さんが買ってくれたんだ。叶さんと葛葉さんも一緒に買うからって」
「あの2人は本当に‥‥」
「ん?何か言った?」
「ううん、なんでもないよ」
紋付を脱がせ袴と着物の帯に手をかける
その時中に着ていた着物の色に目がいった
着物を緩め肩から落とす
中に着ている長襦袢が顕になった
襟が紺色で気付かなかったけど‥‥
「セラさん?」
「長襦袢の色‥‥綺麗だね」
「‥‥?叶さんが正月は縁起を担いだ方が良いからって選んでくれました」
「へぇ‥‥そうなんだ」
細い腰に結ばれた紺色の帯
そして真っ赤な長襦袢の姿
そんな格好見せられたら‥‥
「ねぇ、ロウ君」
「はい?」
「姫初めって知ってる?」
「姫初め?‥‥知らないですけど」
「したくない?‥‥したいよね」
「え‥‥?」
今年最初の‥‥‥‥
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コメント
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見るの遅れた〜😭 今回の作品も最高です‼️👍 続き楽しみに待ってます‼️