TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する

天ヶ瀬視点

3人を地下に案内する。案内と言っても、5畳くらいの狭い空間。そこにセラダズを寝かせて隣に座る渡会雲雀と、セラダズの顔を覗き込むはぴ。

hp「ねぇ、ダズズ大丈夫かな?」

心配してるのか。確かに起きる気配がないし、さっきよりも顔色が悪い気がする。

hb「大丈夫よ!セラおは強いからな!」

hp「…そうだよね!ダズズ、強いもんね~」

はぴがセラダズに向かって言うと、その目がゆっくりと開いた。

sr「ん″、……ッ!?」

目を覚ましたかと思えば、身体を起こして戦闘体勢をとる。

sr「…?よつ″は″ッさ″″ん″? 」

酷く枯れた声。名前を呼ぶのも痛そうだ。何をされたらそうなるのか。考えただけでこっちまで苦しくなる。

hb「喋んなくて良いから、な?安静にしとけ。」

hp「ウンウン」

2人に言われるとセラダズは壁にもたれて楽な体勢を探し始めた。素直に聞いてくれて良かった。

am「…じゃあ、後は任せたから、次むゆが来るまで静かにしておいてね。」

そう言うと、2人は頷いて、セラダズも目を合わせてくれた。

インターホンが鳴り作戦が実行される。私はキッチンにある地下の入口付近に屈んで耳を澄ます。予想外だった。もう怪しまれている。出来るだけ静かに地下の入口を開けて裏口まで案内し、マンションのカードを渡した。

一息つくと、銃声が4つ聞こえた。玄関を覗けば、そこに風楽達の影はもう無く、小さな背中だけがあった。

am「ッ!?ぽん!」

急いで駆け寄る。

am「大丈夫!大丈夫だから!今なんとかするから…!」

なんとか、出来るわけがない。でもとにかく傷口を布で塞ぐように覆った。そしたら、か細い声が聞こえた。

pn「…むゆ、」

am「ぅ…あ″、…ぽんッ…ぽんちゃん…!…ごめんね、ぅ…ごめんッ」

謝っても意味がない。胸が張り裂けたんじゃないかってくらい、痛かった。

pn「ぃたいの、いたいッの…とんでッけ、」

なんでよ。痛いのは、ぽんの方なのに。助けないと、なんとかするんだ。急いで、病院。そう思っい、お姫様抱っこをして走った。まだ息がある。まだ息があるうちに。私は、ぽんが助かればどうでも良かった。周りから変な目で見られても、焦りで過呼吸になっても。

病院に駆け込んで受け付けの看護婦さんに叫ぶ。

am「なんとかッカヒュ、して、ください!グフゥッハ、は″や″く″!」

看護婦さんは慌てて案内する。ぽんを預けて手術中のランプがつく。家から病院まで2km以上離れていたんだ。足に力が入らなかった。手すりに掴まって息を整える。看護婦さんが申し訳なさそうに話し掛けてきた。一命は取り留めたが、手術にはあと4時間はかかるらしい。良かった。助かった。感謝の言葉を伝え、渡された水を飲む。

許さない。ぽんを殺そうとした。セラダズに暴力を振るった。それがたとえ同期であっても後輩であっても。思い知らせてやる。紙コップをゴミ箱に捨て、また走り出した。

家に戻ると玄関に血が付いていた。余計に苛立ってくる。寝室のベッドの下。スーツケースから拳銃を取り出す。数年前、VTAの頃風楽奏斗からいざと言う時のために貰った物。殺すつもりは無い。けどその代わりに、最高で最悪な夢を見せてあげる。

この作品はいかがでしたか?

155

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚