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Illusion

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Illusion

1 - 🐴 × ‪🎋‬

♥

48

2023年12月09日

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・ タヒネタ 含














10月 が 終わりかけ の 少し 肌寒い 秋 。


‪‬ 『 っはー 、寒いなぁ ! 』


と 笑いかけ ながら 言ってくれる 彼奴 は もう 居ない 。

俺様 を 置いて 、


なんでかなぁ と 虚無 に 問いかけて も

当然 返事 は 帰ってくる ハズ も なく 、

月明かり に 照らされて ルビー の 様に 光り 輝く

綺麗 な 瞳 から 柄にも なく 涙を 流して 、

拭っても 拭っても 拭き 取れない 。


「 っは … 俺様 どうしちまったんだ … 」


彼奴 には 色々 言っちまった と 後悔 しても

もう 居ないの だから 遅い 。


「 居なくなって から 後悔 する なんて

今まで満たされてた って 事 だよな 。 」


彼奴 との 思い出 に 耽り ながら 煙草 に

火 を 着けて 、いつもの 様に 1吸い 。

だが 、何故 だろう 上手く 吸えない

動揺 して 息 が 吸えない 。

終い には 咳き 込んで しまった 、

涙目 に なりながら も 忘れ ようと また

息 を 吸い込んで 、


できない 。できない … 、


「 チッ … なんで だよ … 」


舌打ち して 煙草の 箱を 握り 潰し

小さな 溜息 を 漏らす 。

なんで って 言っても 当然 だが 答えて

くれる ヤツ なんて 何処 にも 居ない 。


‪『 なんで やろ 〜 な ! 』


居ないと 思ってた 瞬間 その 声が 聞こえて

きて 、急な 事に 理解が 追い付けず 情けない 声 を 上げた 、

見慣れた 千鳥格子柄 の スーツ に

糸目 の 彼奴 が ふわり と そこに 立ってた 。

なんで 居るんだよ と 言葉が 出るより 先に

身体が 動いて いた 。


ゆらゆら と 左右に 揺れる 彼奴 。

抱き 締めて やろう と 腕を 伸ばした その

瞬間 、スカッ と 透けて 触れない 。


「 … ?? 」


さっき まで 堪えて いた 涙が ボロボロ と

溢れ 落ち ながら 困惑 していると 彼奴 が

察した のか 訳の 分からない 事 を 言い

出した 。


‪ 『 っあ ー … 俺 ほんま に おらん なって

もーたんやな … さっきまで 病院 の ベット

やったんに … 左馬刻 見舞い 来て くれた から

わかる やろ ?? 』


「 居なく なった って … だって お前 、… 」


‪‬ 『 あーーー… えらい 困惑 しとる な …

ええか 左馬刻 、俺はな … ────── 』


「 もういい 、 」


気づけば 俺は 話を 切っていた 。

だって 彼奴は 目の前 に 居るのに 彼奴 じゃ

ない って 言われたら 誰だって 困惑 する

だろ 、と 心の中 で 誰かに 語り かけてた



多分 自問自答 って ヤツ だ 。

だって 聞いて くれ よ 、

昨日 まで 元気 、とは 行かない が 息を

吸って 笑って 楽しく 喋ってた ヤツ が

急に ぽてっ と 逝っちまう なんて 、

誰がわかるかよ … 、


‪‬ 『 左馬刻っ! 逃げても無駄やで? 』


にこにこ と 抜かして 相変わらず 左右に

ゆらりと 揺れる 彼奴 、気付けば 、

目の前に 周り 込まれて しまった 。

すばしっこい ヤツ は 嫌いだ 。


「 … なんだよ 、 」


と 、未だ 零れ落ちる 涙を 拭い 、

目を 逸らし ながら 少し 後退り を して 、


‪‬ 『 いっや 〜〜 話とる 途中やのに !!

なぁんで 切り 上げるん や !? 』


「 お前 みてェな ヤツ の 話 なんか

聞いてる暇 ねェん だよ 俺様ァ 。 」


明らかに 怒ってる 事を 表す様 に 乱暴に

ポケットに 手を 突っ込んで


‪‬ 『 おぉ 〜 怖い 怖い、そんな 態度 取らんで

や 〜 左馬刻ぃ 〜〜 … 』


「 誰のせいだと 、 」



 悲しみと 怒りの 混ざった 震えた 声で 訴えたが 

 返って きた のは いつも通りの 陽気な 声 。

 なにを 言っても 誤魔化される だけ 、

 

 「 生きてる うちに 言いたかった 。 」


 ぐっ と 握り拳に 力を 入れて 意を 決して 口を 

 開いて 出た 言葉


 「 愛してる … 」


 『 っはは … やっと 言うて くれた … 、

 俺も 愛しとるで 左馬刻 。俺なんかと 出会うて 

 くれて 隣に 居るって 誓ってくれて おおきに 』


 と 目に 大粒の 涙を 浮かべ ながら 俺様の事を 

 抱きしめて 、まるで 別れ話 みたいな 事を

 言っている と 思うと また 悲しくなった 。

 まぁ 違う 別れだけど 別れ話には 変わり ねぇな

 と 考えている うちに ポツポツと 小雨が 降って

 きて 、それは すぐに 激しくなった 。


 「 まるで 今の 俺様の 心情 だな … 」


 気付くと 彼奴の 姿がない 。

 

 「 っは 、 俺様を 置いて行く なんて 良い度胸

 だな … 本当 、 」


 

 HAPPYEND ︰ swallowed .


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