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足音が遠ざかる
みどりは小さく息を吐く
「、、、いま」
とても小さな声だった
「だいじょうぶ」
ゆっくりタンスの扉を開ける
外を恐る恐るのぞくが
部屋には誰もいない
二人でそっとタンスから出る
みどりはじっと床を見る
散らばった紙を指さす
「もう、、、いちまい」
その時
__ポーンッ
ピアノの音が さっきより強く鳴っている
緑の子の顔が固まる
ゆっくり振り向くと ピアノの横 に
青い影が立っていた
「、、、ッ!」
緑の子は息をのむ
次の瞬間
ドンッ!!
青鬼が床を踏み鳴らした
「にげてッ!!」
みどりは珍しく声を荒らげた
ほんとにまずいのだろうと
呑気なことを考えながら
二人で一直線に扉へ走る
勢いよく廊下に飛び出すと
後ろから人間じゃありえない
重い足音が追いかけてくる
急いで廊下の角を曲がった
すると、みどりが手を引いて先導してくれる
「こっちッ!!」
階段の方を指さす
背後で音がする
すぐ後ろまで来ているのだろう
疲れで息が荒くなる
体力がないのが完全に裏目に出ている
必死に着いて行きながら階段を駆け上がった
その瞬間
背後から化け物のような 低い唸り声が響いた
廊下を全力で走る
その時 みどりが急に傾いた
_ぐらっ
古い床に足を取られる
「、、、ッ!」
とっさに腕を掴み
緑の子の体を引き寄せた
緑の子が息をのむ
「ご、ごめ、、、」
「大丈夫ッ!」
そのまま腕を引いて走る
廊下の先に扉が見えた
古い木の扉だ
慌てて扉を開け、 中に飛び込む
そして思いっきり 扉を閉める
ドンッ!!
青鬼が扉にぶつかったのだろう
二人とも息を切らしている
しばらくすると
あの足音も遠ざかっていった
ふと 部屋の隅も見ると
机の上に何かが光っている
恐る恐る近づくと
それは小さな金属の光だった
「、、、かぎ」
青色の古びた鍵だ
みどりがそれを持ち上げる
「コレ、、、」
みどりは小さく言う
「つかえるかも、」
みどりはじっくり鍵を見つめる
古びた青い鍵は 少し重い
「これ、、、」
小さくつぶやく
「どこかの、、、かぎ」
その時 机の上にもう一枚の紙が
あることに気づい た
古いメモだ
端が黄ばんでいる
破れないようゆっくり紙を持ち上げる
そこには
簡単な館の見取り図が描かれていた
地下へ続く階段
そして、その横に小さく書かれている
【地下室】
さらに、その下
癖がある字でこう書かれている
【5つの鍵がそろったとき 扉は開く】
みどりが目を丸くする
「、、、5こ 」
指で数字をなぞる
「かぎ、、、5か」
もう一度、手の中の鍵を見る
「これ、、、ひとつだけ」
部屋の空気が少し冷たく感じる
つまり、 あと4つ
館のどこかに鍵がある
あの化け物から身を隠しながら
後4つも、、、?
その時
廊下の奥から
ドン、、、
低い足音がまた響いた
全ての臓器がヒュッと浮いた
みどりへ小さく言う
「さがさないと」
「ぜんぶ」