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なんだか1人で恥ずかしくなって頬を抑える。
何考えてんだ私は。
すると向かいの席の涼風くんが荷物を持って立ち上がった。
もう起きたの?
っていうか…涼風くんがこちらを見ている。
は「なななんでしょうか?おはようございます」
凛「…お前、降りねえの?」
ははは話しかけられた!!っていうか会話にはなってない!
ハッと気づいて周りを見ると既に降りる駅についていた。
慌てて荷物を手に持っているとちょうど扉が開いた。
涼風くんは相変わらず待つ気もないのか、スタスタと先に降りて行ってしまった。
シトラスのいい香りが風になって鼻をくすぐる。
は「やばっ、降りなきゃ」
今日は荷物が重いから…学校に行くのにも一苦労だ。
電車からパラパラと数人降りてくる。
ウチの制服で大荷物を持ってる人たちもいる。
同じく宿泊学習に行く人たちだろう。
自分のボストンバッグを見つめて心を決める。
こいつを持って学校まで行く、と。
決してスムーズではなかったが、なんとか大荷物を持って改札まで足を運んだ。
あれ?
雪「おーい!はるちゃん!」
蒼「おはよう。ほらおいで?」
双子が改札の向こうに立っているではないか!
蒼くんがこちらに向けて手招きをしている。
一緒に行く人たちがいるってだけで俄然やる気が出る。
そしてなぜか
凛「…なんで俺が」
涼風くんもいた。先ほどスタスタと先に行ってしまわれた涼風くん。
大方あの双子にでも捕まったのだろう。
改札を潜って「おはよう」、と挨拶を交わす。
雪「反対の路線でな、この時間に電車着くの分かっててもしかたしたら!って思って待ってたんよ」
蒼「そしたら凛も出てきてラッキー。みんなで学校いこ」
凛「…」
雪「はるちゃん荷物大丈夫?僕持とか?」
は「いやいや重いから大丈夫!自分の分は自分で持つよ!」
蒼「ほんと?無理すんなよ、きつかったらいつでも言ってね」
双子たちだって自分の荷物あるのに優しいなぁ。