テラーノベル
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動画の最後に、2人はこう語った。
「YouTuberってさ、バカっぽく思われるかもしれないけど──
でも、誰かの心に何かを残せる仕事なんだって、わかった」
「たとえ相手が、もうこの世界にいなくてもね」
動画のラストに映し出された一枚の写真。
そこには、3人の女子高生が写っていた。
真ん中には──あの、白いセーラー服の少女が微笑んでいた。
「ミナミ!今日の動画、編集終わったよ!」
「オッケー!じゃあ投稿しちゃおっか!」
もう怖くはない。
“あの子”は、もうきっと遠くへ行って、でも少しだけ空の上で見てくれてる。
画面の向こうに、たくさんの視聴者。
その中に、ひとりだけ特別な“視聴者”がいることを、二人は知っている。
──「ありがとう」
再生ボタンの向こうから、今日もきっと、誰かがそう呟いている
コメント
3件
うわぁ!良い話だった...