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『ゲームに入るとかありえねーって…』
Episode.1
ぷちぷち→👀
ひなこ→🎀
いむ→🐾
ぽん太→🐤
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side:松海冬知 -matsumi futi
ひょんな出来事で異世界転生、なんて、漫画やゲームでよくある展開だ。
普通ならそのまま死ぬし、戻って来たときに生き返ってたなんておかしいこと、ありえる訳がないのだ。
なのに………
👀『っ、は…?』
ここは、魔法学園青春ゲームの世界の中。
…そう、つまり……
👀『なんっで主人公なんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!』
ってか、学園で青春って既視感が…((
──────────────
👀『………』
まだ慣れない自室の中で、唯一慣れている自分の体を見る。一応、このゲームは恋愛ジャンルに含まれるそうなので、まさか性別でも変わっているんじゃないかと正直不安だったのだ。
よかったー、安心したわ。
「ぷっちー!朝だよーーっ!!!」
ドタドタと全力疾走しながらドアを蹴っ飛ばして来たのは、当たり前だが家族だ。強盗か何かだったらもう通報ものだし。
👀『…うるっせぇよ、”ひなこ”』
🎀「ごめんごめん。でもさ~、こんな面白い事あったらぷっちーもこうなるでしょ?」
そう。お察しの通り、コイツも俺と同じように外の世界から何故かここに入って来てしまったバカゴリラだ。あ、俺はコイツと違ってゴリラじゃないからな?普通に握力50越えの二十代だから。(?)
※二十代後半の平均握力は46kg~47kgほどです。十分ちょっとおかしいです。
🎀「まぁ何にせよ、ぷっちーが居て良かったよ!」
👀『お前料理できねーしな…』
そろそろ自炊くらいは出来るようになってほしい、というのが本音だ。
それでも、 コイツが料理を習得出来るメリットより、コイツがキッチンに立つ デメリットの方が高い。
ということが、残念なことに事実として鎮座しているのだ。
本当に可哀想。(キッチン掃除する)俺が。
🎀「いやいや、そこはキッチン立たせてくれないぷっちーの責任っしょ!」
「 お 前 が キ ッ チ ン に 居 る と 爆 発 す る 未 来 し か 見 え ね ー ん だ よ 」。
今すぐそう言って顔面ぶん殴りたいが、これまた残念なことにコイツは俺の姉。
料理が出来るか出来ないかの問題以前に、この家の中での俺の地位はどう頑張ってもコイツより下なのだった。
👀(誰か助けて。ヘルプ。)
🎀「あ、お母さんが『今日から転校するよ』って言ってたよ~。」
👀『いやゲーム要素多くね…?』
異世界転生みたいな感じでゲームに入ったは良いものの、本当にここに入って来た理由が分からない。
コイツも昨日はただ収録した後にゲームして寝たって言ってたし…
………ん?
👀『なぁひなこ、気になってたんだけどよ…
お前が昨日やってたゲームって、恋愛系だったのか?』
🎀「え?うん。そうだけど…?」
首を傾げながら、まるで「自分おかしくないです(カタコト)」と言うようにアホな面を晒してくるコイツに、今はただただ殺意が湧いてくる。
👀『…あんま、思いたくなかったけどよ。 俺らがここに来たのって……』
俺は収録を終えてからしっかりパソコンの電源を落としてから就寝しているので、原因がコイツである可能性はかなり高い。
そして、その「やっていたゲーム」が恋愛ゲームならば、余計にその可能性が更に高くなるのだ。
つまり……
🎀「あ、私のせいかも。」
👀『戻ったらお前絶っっっ対クビにするからな!!!!』
戦犯が、見つかった。(逃○中風)
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side:祭雛子 -matsuri hinako
散々ぷっちーに叱られたあと朝御飯を食べて家を出た私達は、ただただ急いでいた。
🎀『ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!!遅刻するぅぅぅぅぅ!!!!!!!』
簡単に言おう。遅刻・し・そう・です☆
👀「お前を叱ったせいだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
🎀『いやそれ間接的にぷっちーのせ((』
─ドゴォォォォ!!
─ズサァァァァ!!
─ビシャァァァァ!!
そんな、普段では聞く機会の無い擬音語が次々に聞こえて来る。
ちなみに、発生源は私だ。
電信柱に思いっきりぶつかったあとに、よろけて洗車中の家の人が持っていたホースが足にかかって顔面から転び、そしてそのホースが破れて水が思いっきりかかって来た。
端から見れば何が起こったか分からないだろう。うん、私もよく分かんなかった。
…一人を除いて。
👀「く、っ……ははははっ、ww!!!
おまっ、お前まじかよ!!!」
🎀『うっせぇ笑うな!!!!! 』
ホースの持ち主だった家の人に貰ったタオルで髪をボサボサと拭きながら、まだジンジンと痛む鼻を抑えてぷっちーにキレ散らかした。
ちなみに、ホースが御陀仏になってしまったのでその家の人には90度お辞儀で謝って来た。
…のだが、破れたホースも気にせず、怒りもせずタオルを恵まれると言う厚待遇だった。
これが乙女ゲームの主人公補正、ってやつ?!とも思ったけど、まぁ普通にあの人が単に優しかっただけなのだろう。
ちなみに後でぷっちーは殺すことにした。
👀「わり、っ…つい、面白くって……!!」
未だに笑い続けるぷっちーとは裏腹にキレ散らかしている私の脳内に、「あれ、コレやばくね?」と言う思考が浮かんで来た。
🎀『……ねぇ、コレ時間やばくない?』
👀「………あ」
──────────────
👀「やべぇに決まってるだろぉぉぉぉぉ!!!遅刻するぅぅぅぅぅ!!!!!」
🎀『ちょ、そこ電信柱((』
─ドゴォォォォ!!
そんな、今さっき聞こえた擬音語が聞こえてくる。
もちろん、発生源はぷっちーだ。
👀「………」
🎀『私達っ、似た者同士だね!www』
👀「うっせぇ死ねッッ!!!」
まぁ、転んでも無いし水もかかって無いので、私よりもマシだろう。
……ま、良い気味だね。
🎀『………やべぇ遅刻するべ』
👀「どこの方言だよ」
私達は、まだ知らない。
この先、遅刻をぶちかますことを。
👀( 当 た り 前 だ ろ )
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Episode.1
『大遅刻』 終了
Episode.2・・・12/17
次回もお楽しみに!!