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「ちくしょう!!!絶対許さねェ!!!」



「新種発見だ…


見世物小屋にでも売り飛ばしゃあ二人合わせてけっこうな金になりそうだな」









ヒグマは顎に手を当てながらニヤニヤと悪い笑みを浮かべる。

エマは抑え込まれ苦しそうに顔をしかめる。









『に、げて……!』



「うわあああ~~~~!!!」



「しつこいぞ………ガキ」



「!」








叩きつけられても叩きつけられても立ち上がるルフィ。今度は顔を踏みつけられた。








「人が気持ちよく酒飲んで語らってたってのに…


このおれが何かお前の気にさわる事でも言ったかい」



「……!!したし言った!!!あやまれ!!はなせ!!ちくしょう!!!」









喚いているルフィと抑え込まれているエマ。そんなふたりの様子を村人達は見ていられないようだった。









「くそォルフィの奴、何だってあんな奴らに逆らうんだ!!」



「俺もうエマたちのあんな姿見てられねェよ!!!」










しかしやはり怖いのか動くとまでは行かないようだ。


そんなとき、一人の声が大通りに轟いた。










「その子たちを放してくれ!!頼む!!」



「!」



「ルフィやエマが何をやったかは知らんし、あんた達と争う気もない


失礼でなければ金は払う!!その子たちを助けてくれ!!」



「!村長」



『そん、ちょう……』



「さすがは年寄りだな、世の中の渡り方を知ってる


だが駄目だ!!もう女のガキは売り飛ばせば凄い金になるだろうし、何より男のガキはこのおれを怒らせたんだからな…!!


こんな文字通り軟弱なゴム小僧にたてつかれたとあっちゃあ不愉快極まりねェぜおれは…!!」



「悪いのはお前らだ!!!エマに散々乱暴しやがって!この山ざる!!!」



「よし売り飛ばすのはやめだ


やっぱりこいつは殺しちまおうここで。女のガキだけでも金は稼げそうだしな」










村長の一声でも事足りず。ヒグマはスラッと剣を抜いた。


エマはずっと押さえつけられたおかげで酸素が頭に回らず軽度の目眩を起こしているようだ。











『がん、ばて』












あと少しで"来る"から。


そんな言葉はこんな体では最後まで出ず。


一瞬頭の中に見えた港に止まっていた船を信じて待つしか無かった。











「ルフィ!!」



「た…頼む!!見逃してくれっ!!」



「港に誰も迎えがないんで何事かと思えば…


いつかの山賊じゃないか」










______希望は来た。










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