売店で下着やら酒やらおつまみやらを購入し、部屋へ戻る。
ガチャリと扉を開けると、バスローブを着てベッドに腰掛けていた鳴海がパッとこちらを向いた。
「…ほしな、かえったかとおもった」
酔いは覚めきっていないのか、まだどこか拙くて呂律が回っていない。
「すみません、売店行ってました。声掛ければ良かったですね」
「ん、ゆるす」
「ありがとうございます」
よく分からん会話をしてから、鳴海に買って来た下着を手渡す。
「鳴海隊長、下着買うて来たんで着替えてくださいね」
「んー…」
受け取るが、一向に着替える様子がない。
「…鳴海隊長?」
のぼせたのか、ぼーっとしている鳴海の顔を覗き込んで声を掛ける。
すると。
「ぅわっ!?」
視界が反転した。天井が見える。
え、何が起きたん?鳴海隊長の顔ドアップねんけどどうなっとるんや。あれ、押し倒されとる?は、え、いや何で?
「な、なる、み、たいちょ…」
電気の逆光のせいで、影がかかった鳴海の顔は窺えない。
「…ほしな」
「っ、な、んですか」
名前を呼ばれ、身体が強ばるのを感じた。
「おまえ、ボクをだけるか」
「………ッは?」
…何を、言うとるんやこの人は!?
「だから、ボクのこと、だけるかってきいてるんだ」
え、抱くってセックスの方…やんな?
「いや待て待て待て待てアンタ自分が何言うとるんか分かってます????」
「わかってるし。ばかにしてんのか」
「するに決まっとるやろ。酔った勢いか知りませんけどふざけんのも大概にしてくださいよ」
早口でまくし立てる。
なのに、この人ときたら。
「ふざけてない。ボクはさけのんでてたたないから、おまえにうえをゆずってやるんだぞ」
「上とか下とかそういうこと言ってるんちゃいます。僕とアンタがセックスすることがそもそもおかしいんですお願いやからまともな考え持ってください」
何が上を譲ってやる、やねん。アンタどうせ童貞やろがい。てかもう色々どないしたんやこの人。
「ボクはまともだ。なんだおまえ、ボクとセックスができないのか」
「出来るわけないやろ。パワハラ上司みたいに言わんといてくださいよ。…いやここまで来たらセクハラやわ」
「…なんでそんなボクとセックスしたくないんだよ」
「酔った勢いとかほんまごめんなんで。朝になってシラフの鳴海隊長にプロレス技かけられるん目に見えとるし」
「…それは、よってなかったらいいってことか」
「え」
まぁ確かにそうとも捉えられる言い方をしたかもしれないが。
「…とにかく、ヤりませんからね」
「……ほしなのいくじなし」
「はい???」
いやいやさっきから理由説明しとるんに何やその言い分。なんか小3みたいな言い方やな。
「誰が意気地無しやねん。別に鳴海隊長くらい抱けますけど??」
意地を張って言ってしまった後、深く後悔した。
「じゃあだけよ」
「…それとこれとは話が別です」
そう言って顔を背ける。
すると、しばらく黙っていた鳴海は突然、大胆な行動に出た。
保科の手を掴み、バスローブの中に引っ張り込む。そして、自分の内股にするりと手を当てさせたのだ。
「なッ…!?//」
「…ボク、いま、したはいてない」
コメント
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続き待ってます!
酔ってる鳴海さん、可愛すぎやろ!(゚∀゚) 会話の内容、面白くて、読んでる最中笑ってしまった、、、、
あなたはショタですか?