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〈第三章〉
ブルースター。それがこの猫の名前か。…長くねぇか?後ろにも猫がかなりの数いるが、全員これほどの名前の長さなのだろうか。
「アハハハ!坂本辰馬ぜよ!」
「坂田銀時でーす」
「攘夷志士、桂小太郎だ。」
「……高杉晋助だ。」
すると、ブルースターのやつは目を丸くした
「……おや、ずいぶんと変わった名前なのね。」
舐めてんのか?こいつ
「あァ?なんだ?殺りあいてェのか?」
すると、銀時に止められた
「すみませんすみません!この子昔っから血の気が多くて…」
ブルースターは少し驚いた顔をしたあと、すぐにあの凛とした顔になった。
「いえいえ、構わないわ。」
ブルースターがさっと尻尾を振る。すると、後ろにいた猫たちが一斉に前にあるデケェ岩の方に行った。よく見ると、その岩の周りにも、今ここにいた猫たちよりも数倍は多い猫はいた。
そして、ブルースターと、何故か群れのなかで唯一向こうに行かなかった三毛猫がここに残った。何やら二匹はコソコソ話し合っている。その間に、俺らは言い合いを始め取っ組み合い喧嘩に発展していた。三毛猫は、ようやくこっちの騒ぎに気づいたのか、慌てて止めに入った
「貴方たち何やってるの!やめなさい!」
「うっせえ!たかがヤクルコ飲んだくらいでなんだ!」
「ヤクルコがどんだけ大事かお前は知らねェからそんな事言えんだよ!」
すると、その様子を見かねたのか、ブルースターがこちらを見て、一言言った
「やめなさい」
ものすごい威圧感。俺ですらもビビるような、痛いような威圧感。
「ッチ…」
舌打ち一つして、座り直した。横では、桂と辰馬が信じられないと言った様子でこちらを見ている
「なんか悪いか?」
「いや…何も」
「そうじゃな」
そして、今度は三毛猫のほうが話しだした
「えーと。私はスポッティドリーフというわ。よろしくね。」
「ここの猫ァ全員こんな長ったらしい名前なのか?」
「この名前の長さを長ったらしい、と思うならね」
「なるほど、ここの猫たちの名前は長いのだな。」
「そう思ってくれて構わないわ。…本題にはいるわね。まず一つ聞くわ。貴方たち、どこから来たの?〈二本足〉の匂いがするのだけど。飼い猫?」
「そんなもん俺が聞きてーよ。さっき起きたらここにいたの、全員。俺らもとは人間だぜ?」
「そうぜよ!わしらは人間ぜよ!」
ブルースターとスポッティドリーフは、「は?」という顔をすると、すぐに聞き返してきた
「ええっと…人間というのは、〈二本足〉のことで間違いないかしら?」
「恐らくな。」
「つまり貴方たちは、もと〈二本足〉ってこと?」
「そうなるぜよ!」
二匹は、少し呆然とした顔をすると、すぐに体勢を立ち直して言った
「にわかには信じ難いけれど…あのこともあるし」
「おィ、あのことってなんだ、あのことって」
「ごめんなさいね、今はまだ言えないわ。」
なんだそりゃ。俺がそう思ってると、ヅラのやつはもうブルースターと話を進め始めていた
「して、ブルースター殿。俺たちはこれからどうやって生きていけばいいんだ?」
「そうねぇ…私の部族にいれるがよいか、それとも他部族とも話し合って親権を決めるか…でも、貴方たちは仲が良いのでしょう?それなら、別々にするのは良くないわね。」
仲なんていいもんか、とは思ったが口には出さなかった。
コメント
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ブルースターの「やめなさい」の一言で空気が一瞬で凍る感じ、すごかったです…。長い名前の猫たちに囲まれて、人間だった頃の記憶を持ったままの高杉たちの困惑と怒りがリアルに伝わってきました。特に「殺りあいてェのか」って高杉らしいなって思いました。あの威圧感、猫になっても健在なんですね。続きが気になります!