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かわいい幼馴染
わたしは左藤かりん、中学一年生。わたしには、岡崎知也という幼馴染がいる。
知也とは、誕生日が同じということで仲良くなった、3歳からの大親友だ。
今も、「ともや」「りんちゃん」の呼び名で、呼び合っている・・・はずだった。
ある日のこと。
朝、教室のドアを開けた。 そこに待ち構えていたのは、クラスの一軍女子たち。
あの、入れないんですけど・・・早くどいてもらえますか・・・?
とか思っていたら、急にこう言われた。
「陰キャが調子乗ってんじゃねぇよ。これがどういうわけか説明しろ!!」
差し出されたのは、一枚の写真。そこには、いつもとどおり知也と下校している、私の姿があった。
「これがどうかした・・・?」
「どうしたもこうしたもねぇよ!!どうしてお前なんかが!どうしてお前なんかが!」
ドンッ ドンッ
「・・・・・け、蹴らないで・・・」
この日から、わたしはクラスの女子からいじめを受けることになった。
わたしの机に落書きがあるのは、日常茶飯事。
この前は、椅子にたっぷりのハンドクリームがぬってあって、スカートにべったりとついた。
ある日わたしは、いじめを始めた女子に聞いた。
「どうして、わたしにこんなことをするの?」
「あ?心当たりがねぇのかよ」
「ごめんなさい。まったくないの・・・」
「・・・お前が、知也くんと喋るからだ」
「え?」
「みんなの憧れの知也くんと!!お前なんかが喋るのが気に食わない!」
そうか、知也って、中学に入ってからモテ始めたのか・・・
・・・・・そうだよな。かわいいもんな。
ちょっと前までは、ひとりじめできたのに・・・
もう、だめなんだ・・・・・・さみしいな。
次の日。
「りんちゃーん!今日、一緒に帰ろう!」
「ともや!」
本当は一緒に帰りたいけど、だめなんだ。
わたしのためにも、知也のためにも、もう一緒には帰れない。
「ごめんね」
素通りしようとしたら、不意に腕をつかまれた。
「りんちゃん、好きだよ」
えっ・・・?
「りんちゃんは可愛いから、正真正銘のカップルですーって言ったら、納得してもらえるんじゃないかなぁ?
きっといじめもおさまると思う。ぼく、りんちゃんがいじめられてるところ見るの、だーいきらい!」
・・・・・・本当に、ともやはかわいいんだからっ!
「わたしも大好きだよ!」
今までも、これからも、ずっと!