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まさかの菊ちゃんルートですか、最高です。
皆さんこんにちは!!最終回です!!今回、とっても長いです!
⚠️注意⚠️
・セカアサ・恋が叶わない人物がいます・少し長いです・92ではなく、人物です
以上が大丈夫な方はぜひ読んでいってください!!
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卒業式、子供の成長を親や教師が見守るイベントである。
教師であるアーサー・カークランドはその成長を見守る一人だ。
式の際は、クラスの生徒の名前を噛まずに全員読み、ホームルームでは生徒に対する応援と感謝を込めた言葉を送った。
そして、ホームルームを終えると生徒達との写真撮影をし、それが終わると、クラスの生徒であった子たちは成長すると共に教室を去っていった。
そんな中、教室を出るどころかアーサーの元へやってきた生徒がいた。
アルフレッド・F・ジョーンズだった。
彼といえば、学級委員長としてクラスをまとめたり、盛り上げたり、時々アーサーを助けてくれた生徒のひとりだった。
普段は明るく、落ち着きがない彼が静かにアーサーの瞳を見つめるので、アーサーは少し動揺していた。
彼な真剣な姿は今まで沢山見てきたが、それとこれとでは全く違うように、アーサーには見えた。
するとアルフレッドは、もっとアーサーを動揺させるような一言を彼は言ったのだ。
『先生、好きだよ。俺と付き合って』
冷やかしなのではないか、と一瞬思ったが、今までの彼を見る限り、本気なのだとアーサーは思った。
けれど、本気とわかったといえ、正直どうすればいいのか分からなかった。
正直な話、アーサーは恋愛という名の恋愛をちゃんとしたことがなかった。だから、その返事の言葉の知識がある訳じゃない。
中途半端に返事するのは良くない。だから、ちゃんと伝えなくてはいけない。
けれど、知識がないのだ。
だから、ぎこちなく、そう伝えた。
「アルフレッド、気持ちは嬉しい。けれど、俺はアルフレッドの気持ちを受け取ることはできない。すまない…。」
『別にいいんだぞ…!いいんだ、結ばれなくても、気持ちが伝われば良かったんだ』
「そう…か、本当にすまない。」
『いいや、いいんだぞ!じゃあ、俺は先生が心配しないような立派な大人になってくるんだぞ!』
そうとだけ伝えてアルフレッドは駆け足で教室を出ていった。
彼がその後、どんな気持ちになって、どんな表情をしていたのかアーサーには分からなかった。
アルフレッドを振った後ろめたさを感じながらも、この後の約束のことを思い出し、1度アルフレッドのことを胸にしまった。
そうして再び教室を見るとこの一年間、アルフレッドを含む生徒たちと過ごした教室を見ながら、嬉しさと、寂しさを含む笑みを浮かべ、優しく教卓を撫でていた。
すると、教室の外から自分を呼ぶ声が聞こえたのだ。
それは隣のクラスの生徒で、彼が高校一年生の際のアーサーが担任をしていたアントニーニョ・ヘルナンデス・カリエドだった。
まさか挨拶しに来るなんて思っていなかったアーサーは、驚きながらも嬉しそうにしていた。
「卒業おめでとう。アントニーニョ。」
『ありがとう先生。』
アントニーニョは、嬉しそうにそう言っては、なんの前置きもなく、続けたのだ。
『それでな、』
『先生、好きや。付き合ってくれへん?』
アーサーは驚いた。一日に2回目も告白されることがあるのか、と。
「あ、アントニーニョ…!?」
『先生、嘘とか冗談だと思ってはるやろ?本気や、ほんとに先生のこと好きなんよ』
「え、あ…」
動揺で、そう言うことしか今のアーサーには出来なかった。
どのような言葉を返していいのか分からなかった。
「あ、アントニーニョ、その、すまない…。気持ちは嬉しいが、付き合うことはできない。」
『…何言ってはるん?先生もしかしてマジだと思ってはる?』
「え、いや、お前本気って言ったじゃねぇか」
『言ったけど…さすがに冗談やで?なーに本気にしてはるん、先生馬鹿なん?』
「え、いや…ああ、馬鹿かもしれない…」
『まぁええや!最後に先生からかいたかっただけやねん!』
「な、なんだ…そういうことかよ…。ビビったじゃねぇか…」
『先生、ほんまおもろいなぁ…。…、まぁいいや、卒業最後に面白いもん見れたんやし、じゃあさよーなら!先生!』
「ほんとにからかいに来ただけかよ…。って!もう行くのかよ!!さようなら」
アントニーニョが隣のクラスへ戻った後、本当に冗談だったのだろうか、とアーサーは不思議に思っていた。
冗談でそんなこと言うやつか?と一瞬思ったが、からかいや馬鹿にする時は容赦ないやつだったと思い出し、冗談か、と思った。
そう思うと気が少しだけ楽になったアーサーは、約束を守るために保健室へ向かおうとした。
保健室に向かう際、アーサーは隣のクラスをこっそりと歩きながらのぞいた。
すると、仲のいい男子に慰められながら、泣いているアントニーニョの姿が見えた。
その時、アーサーは気づいた。アントニーニョは本当に自分のことが好きなんだと。自分が振った際に自分に罪悪感を与えないために冗談だと嘘をついたということを。
その瞬間、罪悪感で押しつぶされそうになった。アルフレッドを振り、アントニーニョには、振った際に気づかなかっただけで気を使わせていた。
その時、保健室に行くのをためらおうと思った。
二人の思いを踏みにじって自分は自分の為に一人の生徒との約束を守る。そんなのどうなのかとアーサーは思ったからだ。
でも、その時、後ろから背中を押された。
後ろを振り返ると、隣のクラスの担任をしているフランシス・ボヌフォワがいたのだ。
『なにしてんの坊ちゃん、お宅のクラスの生徒と約束したんだって楽しそうに昨日話してたじゃない。ちゃんと約束果たして来なよ~』
その言葉が、アーサーの気持ちに変化を起こしたのだ。一人の生徒との約束も守れないのはいやだ、そう思ったのだ。
「すまねぇな髭、お前時にはいいこと言うじゃねぇか。んじゃ、行ってくるよ。thx。」
『へぃへぃ、拗らせボーイはとっとと行ってくださ~い。』
腐れ縁の同僚に背中を押され、アーサーは保健室へ向かった。
すると、アーサーの約束した生徒、本田菊がソファーに座って待っていた。
保健室にいるのは、見る限り、菊一人だけのようだ。
そこにいる彼にアーサーは話しかける。
「卒業おめでとう、菊。良く卒業できた。これからは大学生として頑張れよ?」
『はい、もちろんです先生。』
「いい返事だな、昔じゃ考えらんねぇな。」
『いじってます?』
菊は不登校で最初はアーサーと全く話そうとしていなかった。それに加え、引きこもっては外に出なかった。
「いじってねぇよw」
『……あの、先生。』
急に真剣に話し方を変えた菊に対してアーサーは不思議そうに彼を見つめていた。
すると、菊は思い切ってアーサーに伝えた。
『先生のことが好きです。付き合ってください。』
「……は?なんて、」
『だから、私は先生が好きなんです。』
「うそ…だろ?なにかの冗談なんだろ?」
『冗談じゃないです。本当で本気です。』
『先生、お返事を聞いてもいいですか?』
アーサーは俯いてしまった。どう答えたらいいのかわからなかったからだ。
今日の一日で二人の思いを踏みにじった自分が、幸せになっていいのか、そう考えたのだ。
でも、思わずアーサーは気持ちを言葉にしてこぼしてしまった。
「好き…、だよ。お前がいいなら付き合いた…い……」
『先生…、私が聞いたのに先生が聞いてどうするんですか…?』
「あ、す、すまん…その…、俺からなんとなく行った方がいいかなって思ってたんだ。俺の方が年上だし…」
『何言ってるんですか、先生?好きに年齢は関係ないでしょう?』
「っは!?」
照れたと同時にアーサーが顔を上げると、余裕げに微笑んでいる菊がいたのだ。
『先生、ちゃんと答えを言ってくれるまで聞きます。先生、付き合ってください。』
「……、俺で良ければ」
その言葉を聞いた菊は、嬉しそうに笑った。そして、こういったのだ。
『ありがとうございます、先生。これからもよろしくお願いします、アーサーさん』
___________________ END…?
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「なぁんだ坊ちゃん、成功しちゃったのか…」
保健室の外からこっそりと覗いている人がひとりいた。
「…はぁ……、」
「ずっと、俺の方が好きだったのにな~……」
END