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テラーノベル(Teller Novel)
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「俺は唯、可愛い物が好きなだけだ…」





これはポートマフィアでは珍しい休日の事


八月の特に暑い日だった。蝉の鳴き声がよく響いている

その暑さの中外へ出かける人間は少ない。

その暑さの中ふんわりとしたピンク色のスカァトを履き日傘を差し外へ出かける

夕焼け色の髪の毛に緩めのパァマを掛け、薄くメイクをしていた。

綺麗な顔だちをしており、少ない通行人が皆振り返る


「やぁ!そこの美女!」

この暑さの中茶色の外套を着、腕には怪我をしているのか包帯を巻いていた

その男に吃驚した様子の表情を女見せる

「貴女程に綺麗な女性を私は見た事が無い!どうか私と”心中”してはいただけないだろうか!?」

細い腕を男は優しく握り強い眼差しで女を見つめる

「えっと、…ごめんなさい、?」

少し戸惑い謎の謝罪をしてしまう

すると男は何かに気づいたように一瞬表情が固まる

「…そうだね無理強いは良く無い」

男は笑顔に成り女の手を離した

男はなにか思いついたのか手を叩く

「じゃあ、少し私とお茶でもしていかないかい?」

「君の事を良く知りたいのだよ」

柔らかい笑顔で女をお茶に誘う

「えっと…」

女は困ったような表情で男から目線を逸らす

男は首を傾げて女を見つめる

「え、っとじゃあ、はい…お茶、くらいなら」

女は男の無言の圧に負けカフェに行く事を了承した。





「君の名前は?私は太宰治だ、好きなように呼んでくれたら良い」

「えっと、名前、ですか…」

女の表情が固まる

「…えっと、れ、れな…です…」

太「れな、いい名だね大切にすると良い」

張り付けた笑顔で名を褒める

太「それにしても今日は暑い、部屋に篭っていたかったよ」

暑いのに何故そのような格好をしているのかと聴きたげな表情を女は見せる

「あ、暑いのに何故外へ、?」

太「ふふっ良く聴いてくれた!私は心中してくれる美女を探してるのだよ。だから暑い日にでも外へ出る。まぁ今日は失敗してしまったがね」

残念そうに太宰は話し始めた

太「まぁ一度断られたらその人は諦めるとだけどね」

一瞬太宰の笑みが崩れた

「でしたら何故私をお茶に飾ったのですか?」

太「あぁ、それはね…貴女を今諦めたら必ず後から後悔すると思ったのだよ」

太「これ程の美女を私は見た事がないからね」

女は少し照れたように頬を赤く染めた

「ふふっありがとうございます」

女が太宰を前に初めて素の笑顔を見せた

余程嬉しかったのだろう

太「君、なんだか誰かに似ている気がする」

女の表情が強張る

「そ、そうですか…」

太「げっ…」

壁に掛けてある時計を見て残念そうな声をあげる

太「私から誘っておいて申し訳ないが、そろそろ仕事に戻らないと怒られてしまう」

「あぁ、私は大丈夫です。」

太「お金は払っておくよ」

「え、良いんですか?」

太「構わないよ私から誘ったからね」

太「あ、そうだ」

太宰は自分のポケットの中を弄る

机の上にある伝票の端を少し契り何かを描いた。

その紙を小綺麗に折り畳たみを女に渡す

太「私の携帯の番号だ、気が向いたら連絡して欲しいな…」

それだけを言い残し太宰は早速さと金を払い女に小さく手を振り店を出る

女はそれに手を振り返し店を出る







「はぁ、疲れた」

先程とは違う声色で小さく呟いた





用事を終え、自宅へ帰る


「疲れた」

女が呟く

「太宰、俺の事気づいてねぇよな」

「俺が女装してる事」





その頃の太宰

太「はぁぁぁぁぁ…」

大きなため息を吐き道端に座り込む

太「あんなに可愛いとか、反則でしょ…中也」






ここで切ります

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