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「えぇ、君、無茶苦茶強そうじゃない?」
「……」
「まぁ、いいや。よっと!」
和樹はそう言って自分の武器である呪具の鎖鎌を飛ばした。
カキン!
もちろんクロはそれを弾き返す。
「これならどう?」
呪具の力を使い鎖鎌が分裂してクロに襲い掛かる。
カキン!カキン!カキン!カキン!
クロは全て弾き返した。
「かすりもしないか…これは粘って婆さんくるの待った方がいいかなぁ」
「さて、その婆さんはこちらに来れるかな?」
「あの婆さんが負けるとでも?あれでもあの婆さん5級のあやかしもやったことあるんだぜ?」
「まぁ、結末をお前が知ることはない。ここで死ぬのだから。」
「はっ!言ってろ!出てこい!」
そう言うと、目隠しをして背中に大きな釘が刺さって苦痛の声を上げている白い狼の式神を召喚した。
「苦しいだろう。私が楽にしてやろう。」
そういうと凄まじ速さで駆け出し、抜刀し、狼の首を刎ねた。
「うげ!まじかよ!早すぎる!」
「次はお前だ。」
クロは和樹に向かって駆け出した。
和樹は咄嗟に結界を張ったが、クロの刀の前では紙切れのように結界が切れ、斬撃を受けた。
「うがっ!」
切られたところから呪詛が染み込んできて激痛が走る。
「私に切られたものは呪詛が侵食していきいずれ死にいたる。」
「クソ!早く解呪しなければ!」
「この呪詛はきさま程度で解呪できる力ではない。」
「ふざけるな!ぐあ!」
クロがさらに切りつける。
「きさまらもこうしてあやかしを痛ぶっていたのだろう?」
続いて指先を切り落とし、うでを切り落とし、足を切り落とす。
「あ、あ、がぁ」
「痛みのあまり命乞いもでないか。野垂れ死ぬがいい」
そうして和樹は出血と呪詛により命を落とした。
さて、シロも終わっているだろう。
あのお婆さんはかなり強そうだった。シン様のところに戻るか。