【すち視点 】
一瞬、場の空気が変わった。
しかし、私が望んだ救いはなく、みほさんのもう一発の平手打ちが帰ってきた。
「お前が?みこと社長の妻?じゃあ私はなんなの?私はみこと社長と5年も一緒なのよ?10年も前から知ってたけど、結婚したなんて聞いたこともないわ。この嘘つき女め!!」
私は血を吐き出し、口を開けてなんとか説得させようとした。
「私たちは幼馴染なの、私は本当に、みこちゃんの妻、です。」
黄王地みことの名前を聞いて他の秘書たちは少し心配してみほさんを止めようとした。
だけど、みほさんは軽く手を振り払い、他の秘書を黙られた。
「心配いらないわ。私が一番、みこと社長のことが分かってるわ。」
みほさんは私を見下ろし、汚れた布切れのようなスカートを指差した。
「見なさいよ、この女。ブランド品の一つも身につけてないし、持ってるのはただの安物バッグ。こんな貧乏女が黄王地夫人なわけないでしょ?」
私はようやく、一息つけたが、下半身に異常な温かさを感じた。嫌な予感がした。
「血だ、彼女が出血してる!」
ある秘書が怯えながら声をあげた。
私は心臓が早鐘をうち、パニックに陥った。手を震わせて何かにすがろうとしたが、感じたのは流れ出る大量の血だった。
みほさんはちらりと秘書に冷たい言葉で放った。
「そんなに騒ぐな。ちょっと血が出ただけでしょ?何を怖がっているのよ。」
その言葉で、全員が黙り込み、誰も私を助けようとはしなかった。
私はお腹を抱え、震える声で必死に頼んだ。
「お願い…救急車を、呼んで…ッくださぁ、、ッ。(ポロポロッ」
だが誰1人手を差し伸べてはくれず、みんなが私のことを冷たい目で見ていた。私が流産するのを、どこからか楽しそうにして待っている。
みほさんはそんな私を10分ほどじっと見ていた。私の血はほとんど流れ出していた。
みほさんはやっとスマホを取り出し、番号を押した。
ようやく助けが来るのかと思ったら、電話先の相手は私の夫。黄王地みことだった。
「どうしたん?」
電話越しから聞こえてくる声は、冷静だった。
「みこと社長、また女があなたを追いかけて弁当を持ってきましたよ。」
みほさんは、私を平手打等をしていたときの態度とは酷く違い、甘えたような声を出していた。
「…これくらいそっちで処分しとくれん、?なんのために秘書を雇ったと思っとるんよ…」
みこちゃんは、少しだけ、苛立っていた。
そう言って無言で電話を切った。
みほさんは得意げに眉を上げにあげ、周りを見渡した。
「聞いたでしょ。みこと社長が私に任せたのよ?」
私は声を出そうと思ったが、体力が失われ、母を出すことができなかった。
「…これだけ血が出ているなら写真を撮ってもすぐ消されるわよ。よかったわね?でも、次はお前の顔よ。この顔がなければ、どうやってみこと社長を誘惑するつもり?」
そう言いながらみほさんは、棚からカッターを取り出し、私の顔に当てた。
絶望の瞬間、みほさんのスマホから電話がなった。
「前の△△のプロジェクトの資料、今すぐ必要になったから用意しとってくれる?」
「分かりました。みこと社長」
「10分後にはつく」
みほさんは少し気を遣った声で言った。
「今日は日差しが強いので、もしよろしければ他の秘書に持っていかせますよ。 」
「大丈夫。ちょうど会社によるつもりやから」
「…わかりました」
突然私に視線を向け、怒鳴り散らかした。
「私の男に手を出すやつには容赦しない!」
私の顔は腫れ、服はぼろぼろで肌が剥き出しになっていた。
お腹も縮んでしまった。もう助からないと感じた。痩せ細ってしまったお腹に手を当て、悲しみにくれながら涙を流した。生まれてくるはずの、大切な子供に申し訳なかった。
私は周囲の人を睨みつけた。みほさんには、必ず復讐すると、心に誓った。
「その目、なに?」
みほさんは私にもう一度平手打ちをし、
「まだ抵抗するつもり?」
と言った。
みほさんは暗い顔で、
「胸、大きいわね?偽物かもしれないから、確認してあげるわ」
と言って、カッターを持ちながら近づいてきた。
まるでみほさんは、鬼のような姿だった。
「あ”あ”ぁ”ぁぁッッ、(ポロポロッ」
私が叫ぶと同時に、カッターが胸に深く突き刺さり、血がどんどんと溢れ出てきた。
痛みに待機れず、意識を失いそうだった。
その瞬間、みこちゃんの声がした。
みなさんは、バッドエンドと、ハッピーエンド、どちらが見たいですか?コメントで、教えてください
next ♡¿?
コメント
6件
ハピエンがいいです!! これ以上見てると🍵くんが可哀想になってくる😭
ハッピーエンドがいいです!!