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ここはあの世を仮体験できる展覧会です。
引き続き、御楽しみください。
顔
扉を探して見たが、目星い物はない。
其れ所か休憩場さえ見つからない。
きっと仕掛けが有るのだろうが、……
しまったな、と思う。
自分はそうゆう物は得意では無い。
考える、と云う事は苦手だ。
ふと、後ろを振り返ってみる。
気の所為だろうか。
さっきと風景が違う気がする。
誘われるように其方に歩いてみる。
すると、じんわりと何かしら枠が見てきた。
扉だ。鏡が付いている。
「自身を見つめ直した後、進みなさい。」
そう書かれた紙が大雑把に貼り付けられていた。
ー
いつもの自分だ、変わりは無い。
自分は……
ずっと、誰かの力を借りて生きて来た。
生まれつき頭は悪かった。社会不適合者とでも言おうか。簡単な計算もできなかった。足し算引き算は大人になり、ようやくできたくらいだった。
だが、力があり、人との交流も得意であった。剽軽でも、あると思いたい。
頭が良く、誰かの役に立つ。そんな人間になりたいものだ。 ……先へ進むしかないのだろうか。
扉を開けて通れば、もう戻れない様な、そんな不安に駆られた。
見たようだと、出口すらなかった。此の儘 あの世では無い何かで過ごし続けるのは悪寒がする。。
そんなことを自分に言い聞かせ。扉を開けた
……沢山の絵画が飾ってある。天体の物ばっかりである。
此処は非常に嫌な気がする。吐き気を催すような気だ。先程の心地良ささも全て吹き飛んでしまった。体の力が抜けていく。歩けはするだろうが、足がすくみ、動けない。
いつからか息も上がり始めた。
休憩場に、急がなければ。
看板にはこの奥にあると書かれている。
鈍った足を動かして、できるだけ走った。
絵は気になるが、きっとあとでも見れる。
休憩場の扉に手をかけてあけ、入った。
そこからの記憶がない。
気を失ったのだろう。
上着とネクタイが綺麗に畳まれ、身につけていた日光避けのサングラスもあった。
冷や汗がだらだらと流れているしたにはタオルがひいてあった。
誰かが助けてくれたのだろうがその誰かが見当たらない。無論視界が歪んでいる為、確かでは無いが、。
「お兄さん、大丈夫でしたか?」
そう、優しそうな声が耳に入った。
続