テラーノベル
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夕陽が沈んできた頃。
ひとつの影が速く進んでいた。その速さはどんどんと速くなる。その影は僕。零の影だ。
僕は後ろから視線を感じていた。その視線には熱を孕んでいるようだった。
僕は急いで家に帰ってきた
僕はマンションに住んでいる。少し安いくらいの一人暮らしには快適なところだ。僕はマンションの1階、103号室に住んでいる。
部屋に入ってすぐ、鍵とドアガードをかけた。
僕は小さな頃から可愛らしい顔つきで、男の子なのに華奢で、よく女の子に間違われていた。それにストーカー被害に遭いやすかった。
なので親から一人暮らしをするなら鍵とドアガードは絶対しなさいと言われている。
急いで帰ってきたからか、どっと疲れ睡魔に襲われた。
ベッドまですぐそこだ。だがまだお風呂も入ってないし、ご飯も食べてない。
そんなことも気にせず僕はベッドに倒れ込んだ。当たりを見渡すと朝より綺麗になっている気がした。
そんなことを考えていると、眠気に襲われた。
輪郭があやふやになってきて、目を閉じる。
夢に引きずり込まれる前、ふと玄関から鍵が開くようなガチャリという音がした。だが眠気の前ではそんな音はどうでもよく感じ、そのまま夢に引きずり込まれてしまった。
何時間が経ったか分からない。
僕は時間を確認しようとスマホを探した。
だがスマホは手探りでは見当たらない。寝ぼけており頭が働いてない。手探りで一生懸命探しているとなにかに触れた。スマホかなと思ったけどちがかった。
それはとても温かかった。
それが人間だと気づくのにはそう時間はかからなかった。
寝ぼけていた頭が一気に覚める。まだ寝ぼけが残っており上手く頭が働かない。部屋を間違えたかとも考えた。恐ろしくて電気がつけられない。だが僕は勇気を振り絞り電気をつけた。
コメント
1件
セリフとかないのにこのキャラはこんなこと言ってるのかな〜って想像できるのすげぇ