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淡希蘭央⛄💎 現在低浮上
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最近。
少し、おかしい。
聡は静かにコーヒーを置いた。
勝利の分。
甘め。
本人は気づいてないが、最近の好みを覚えていた。
「勝利様」
呼ぶ。
ソファでスマホを見ていた勝利がびくっとした。
「……なに」
ぶっきらぼう。
でも。
最近、少し様子がおかしい。
妙に距離を取る。
顔を逸らす。
急に静かになる。
なのに。
たまに視線を感じる。
そして、目が合うとすぐ逸らす。
体調が悪い?
違う。
怪我の後遺症?
それも違う気がする。
聡は少しだけ眉を寄せた。
「今日は甘めです」
コーヒーを置く。
勝利が一瞬止まる。
「……覚えてたの?」
「はい」
即答。
勝利が少し黙る。
なんか顔赤い。
熱?
聡が自然に額へ手を伸ばく。
「っ!?!?」
勝利が後ろへ下がった。
「近い!!」
聡が少し止まる。
「熱確認ですが」
「な、ない!!」
妙に慌ててる。
……本当に変だ。
聡は少しだけ首を傾げた。
(嫌われましたか)
ふと浮かんだ考え。
その瞬間。
妙に胸が重くなった。
……嫌だ。
その感情に、自分で少し止まる。
嫌?
なぜ。
護衛だ。
仕事だ。
適切な距離を保つべき。
なのに。
最近。
勝利の様子が気になる。
機嫌。
体調。
表情。
何を考えてるか。
前よりずっと。
気づけば見ている。
怪我をしてから特に。
外に出れば無意識に近くへ寄る。
少しでも危ないと思えば、先回りする。
眠れているか気になる。
食事は取ったか気になる。
泣いてないか気になる。
……泣いてる顔は、もう見たくない。
そこまで考えて。
聡の手が少し止まる。
(……気にしすぎです)
自分に言い聞かせる。
護衛として当然。
守る対象なのだから。
当然。
……のはず。
その時。
勝利がカップを持ちながら小さく言った。
「……ありがと」
小さい声。
でも。
少し柔らかい。
聡が顔を上げる。
勝利は少し目を逸らしながら、ぼそっと言う。
「覚えててくれたの」
数秒。
静かな沈黙。
なぜか。
胸の奥が少し軽くなる。
妙に安心する。
そして。
自然に口元が少しだけ緩んだ。
「あなたのことなので」
さらっと言う。
勝利が一瞬固まる。
「……その言い方ずるい」
小さい声。
聞こえなかった。
「何か言いましたか」
「なんでもない!」
また顔赤い。
聡は少しだけ目を細める。
……最近、本当に変だ。
でも。
嫌じゃない。
むしろ。
安心する。
その時。
勝利が立ち上がろうとして、少しふらついた。
聡は反射で腕を支える。
速い。
近い。
「大丈夫ですか」
低い声。
近距離。
勝利の肩が跳ねる。
「だ、大丈夫!!」
顔赤い。
耳まで赤い。
数秒。
沈黙。
そして。
聡は気づいてしまう。
……安心した。
支えられて。
怪我してない。
無事。
それだけで。
妙に安心した。
いつもより。
ずっと。
(……重症ですね)
自分で思う。
でも。
まだ名前はつけない。
これはきっと、護衛としての責任感。
そう思おうとした。
なのに。
勝利が小さく「ありがと」と笑った瞬間。
胸の奥が少しだけ、変に揺れた。
コメント
1件
おお、23話……これはいい距離感の変化回だわ。 聡が無自覚に勝利の好み覚えてたり、気づけば視線追ってるの、もう完全に“護衛として当然”って言い聞かせてるけど胸の奥は別のこと言い始めてるやつじゃん。 「嫌われましたか」で重くなる感じとか、勝利がふらついたときに反射で腕支えて安堵するところとか、一つ一つの動作に気持ちが滲んでて甘酸っぱい。 まだ名前をつけてないけど、確実に“特別”になってきてるよ、これ。