テラーノベル
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「朝ごはん、僕が作ってみました。
これ、草餅に似せて作ったお団子です。
あと、みそ汁も……うまくいってるといいのですが」
「……えっ、こんな早くに起きて作ったの!?」
「はい。あなたが起きる前に、
ちょっと畑を探しにいこうと……。
でも、見当たらなかったので、スーパーに行きました。
“すーぱー”って、便利ですね…!」
彼は、昨日と同じ穏やかな笑顔で言った。
慣れない現代の中で、
迷いながらも、誰かのために動いている。
そんな姿に、不思議と胸が温かくなった。
「……ありがとう。美味しいよ。
えっと伊作くん、って呼んでもいいかな?」
「もちろん大丈夫ですよ!
あなたの名前も、教えていただけますか?」
「……橘美咲。よろしくね、伊作くん」
そうして、私たちのちょっと不思議な同居生活が始まった。
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