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洗い立てのシーツに朝日が差し込む。
私の部屋に、知らない男の子、
……いや、善法寺伊作くんがいるのは、
もう3日目の朝。
現代の常識なんてまだ何ひとつ分からないはずなのに、
彼は朝から洗濯物をたたんで、炊飯器に興味津々。
「これは……“でんき”で、お米が炊けるんですね!
すごいです。火加減もいらないなんて……」
「……えっと、伊作くん、ちゃんと寝てた?」
「はい。少しだけ寝ました。
夢でカラスに追いかけられましたけど、
それはいつものことなので!」
「いつものこと!?!?」
不運大魔王(自称)らしい日常が謎すぎる。
でも、そんな彼がいるだけで、
少しだけ家の中が明るく感じるのも事実だった。