テラーノベル
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藍翠 瑠蒼
38
休日の昼。
リビングでは、こさめがテレビにかじりついていた。
🦈「やばい……」
目は真剣。
膝を抱えながら画面を見つめる。
🦈「やばいやばいやばい……」
物語はいよいよクライマックス。
主人公が敵と対峙し、今まさに秘密が明かされようとしていた。
こさめは瞬きすら惜しい。
そんな時だった。
すたすた。
らんがキッチンへ向かって歩き出した。
そして。
ちょうどテレビの前を通過。
🦈「えっ」
視界がらんで埋まる。
🦈「えっ!?」
画面見えない。
🦈「らんくん!!」
🌸「あ、ごめんごめん」
すぐ横に避けるらん。
しかし。
その数秒の間に。
テレビでは。
『実は俺が——』
だった。
🦈「うわああああああ!!」
こさめが崩れ落ちた。
🌸「え、そんな大事なとこだった?」
らんがびっくりしている。
🦈「一番大事なとこ!」
🌸「まじで?」
🦈「主人公が秘密言うとこだった!」
🌸「あー……」
🦈「『実は俺が——』しか聞こえなかった!」
🌸「ごめんごめん」
🦈「誰だったの!?」
🌸「俺に聞かれても」
こさめはクッションを抱えながら悶絶する。
🦈「うわぁぁぁ……」
🌸「録画あるでしょ」
🦈「あるけど今見たかった!」
🌸「ごめんって」
らんは笑いながら冷蔵庫を開けた。
🦈「許さない……」
🌸「そんな」
🦈「らんくんが犯人だ」
🌸「なんの」
🦈「ネタバレ妨害事件」
🌸「初めて聞いた事件名」
すると。
テレビから衝撃の事実が流れ始める。
『そうだよ、俺が裏切り者だったんだ』
🦈「うわあああああ!!」
こさめが再び叫ぶ。
🌸「聞こえてるじゃん」
🦈「でも流れが分かんない!」
🌸「なるほど?」
らんは飲み物を持って戻ってくる。
🌸「はい」
🦈「なにこれ」
🌸「お詫びのジュース」
🦈「安い!」
🌸「高級プリンもつける」
🦈「許す」
🌸「早いな」
こさめはジュースを受け取りながら、むすっと頬を膨らませた。
🦈「らんくんさぁ」
🌸「うん」
🦈「テレビの前通る時気を付けて」
🌸「気を付けてるよ」
🦈「気を付けてないよ」
🌸「だって普通に歩いただけだもん」
🦈「タイミングが最悪だったの!」
らんは肩を震わせて笑う。
🌸「そんな怒る?」
🦈「怒るよ!」
🌸「ごめんごめん」
🦈「今度からしゃがんで通って」
🌸「無理」
🦈「なんで」
🌸「怪しいから」
想像したのか。
こさめも少し吹き出した。
テレビの前を、こそこそと中腰で移動するらん。
確かに怪しい。
🦈「ふふっ」
🌸「笑った」
🦈「だって変だもん」
🌸「だろ」
するとらんが隣に座る。
🌸「続き見る?」
🦈「見る」
🌸「録画巻き戻す?」
🦈「うん」
リモコンを操作しながら、らんが小さく言う。
🌸「でもさ」
🦈「ん?」
🌸「こさめの反応面白かった」
🦈「らんくん?」
🌸「はい」
🦈「もう一回通ったら追い出す」
🌸「ごめんごめん」
全然反省してない笑顔だった。
こさめはむーっとしながらも、結局その隣でテレビを見始める。
そして数分後。
今度はちゃんと秘密が明かされるシーンを見届けた。
🦈「うわぁぁぁぁ!!」
また叫んだ。
らんは隣で笑いながら言う。
🌸「結局叫ぶんかい」
リク待ってます
コメント
1件
あ〜〜もうめっちゃ可愛い!!😭💕 こさめの「やばいやばいやばい」からの「えっ!?」の流れ、完全にドラマ見てる時の自分すぎて笑ったwww らんくんの「ごめんごめん」って言いながら全然反省してなさそうなとこも、お詫びのジュースとプリンで「許す」って即切り替えるこさめも、全部尊い…!!💖 最後にまた叫んでるの、ほんとこの2人最高だよ〜〜!!次の話も楽しみにしてるね⋆♡