テラーノベル
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「好きだよ」
「・・・え?」
しまった
声に出てた
「今、何て言った?」
いろんな感情が混ざった顔でこっちを見てくる
「いや、別に・・・何も」
表面上は素知らぬ顔で取り繕う
心臓は早鐘のように鳴り響いている
「・・・そう?ならいいんだけど」
焦った、ほんとに
今はまだ伝える時じゃない
気取られないように静かに深く息を吸って吐き出した
視界の端で隣に座っている彼の顔は
赤、白、青の鮮やかな衣装を身につけて
じゃれあっている弟分たちを見て目を細めていた
毎日忙しく、分刻みのスケジュールをこなしていく中での僅かな休息の刻
幸せそうな顔
その顔を見れただけでも心が満たされる
自分だけに見せて
浅ましい想いが首をもたげる
はぁ・・・と短いため息が出てしまった
「大丈夫か?」
心配そうに覗き込まれた
咄嗟の作り笑いで「大丈夫」と、取り繕った
同時にスタッフが出番を知らせてくれた
はしゃいでた弟分たちの元へ行き
気を引き締める
ステージに向かう途中
解けた靴紐を直していたら
4人と少し距離ができた
言えなかった言葉が口をついて出てきた
「俺も好きだよ」
それは誰にも聞こえない小さな飛沫
いつか弾けてあなたに届くことを願う
読み手様へ
主語は h、j どちらとでも読めるようにしてみました
読み手様の思うように読んでみてください
のりもちさん
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コメント
1件
わあっ…!めっちゃエモい…!😭💕 「好きだよ」って声に出ちゃうの、分かりすぎる…!心臓の音とか、咄嗟に取り繕う感じがリアルで、一瞬で物語に引き込まれちゃったよ。 最後の「俺も好きだよ」が小さな飛沫って表現、すごく切なくて綺麗…!主語をどちらにも読めるようにした遊び心も素敵だね🌟 読み終わったあと、じわっと余韻が残る素敵なお話でした〜!