「ねぇ、真白…」
僕も打ち上げることにするよ。僕の本当の心を…
「僕は自分が大嫌いだったんだ…」
「え…?」
そう。僕は僕が嫌いだった。心の底から大嫌いだった…!人の心の声が聴こえるなんて、普通の人間ならありえない。そんな気味の悪い僕が嫌いだった。大嫌いだった…!人の心は聴こえるくせに、自分の心は聴こえなくて…そんな自分が嫌いで仕方がなかった。
「僕はね…自傷行為をしてたんだ」
真白が来るまでね…と、僕は付け加えた。真白が来るまでの僕は自傷行為を毎日のようにしていた。いつか手を滑らせて…いつか何かのハプニングで…そんな風に死ぬのを望んでたんだ。僕は耐えれない…こんな気味の悪い自分に。
「今ならわかるよ…心ではさ、助けてって叫んでたんだ。きっと」
「助けて…?」
僕は助けてほしかった。気味の悪い自分からではなく、この現状から。僕を理解してくれる人が欲しかった。何も知らずに脳天気に笑う奴らが許せなかった。だから僕はお面を被っていた。いつか涙で消えてなくなりそうなお面。
「僕も真白もお面をかぶってたんだね…」
「お面…?」
「そう。涙で溶けてなくなりそうなお面…次に涙が出たらもう全てが終わりそうで…そんな脆いお面だよ………」
コメント
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拓馬君は自分のこと気味悪いって思ってますけど,でも個性が強いって考えたらすごくいいことな気がします。個性は大事ですからね。