「僕はお面が無くなったら消えるよ…」
「消え…る?」
そう。僕は消えちゃうと思う…現状に耐えれなくなって、泣き叫びながら…または感情がどこかに行ってしまって消えちゃうと思う。消えるということは、死ぬということ。
「それって…死ぬってこと…?」
……流石にわかったか。頭いいだけのことはあるな。僕の作ったお面は表情を隠すものじゃない。このお面は、僕の消えてしまいそうな気持ちを無理矢理に引き出してそれを形作ったもの…いわば、僕の本心だ。僕は、きっといつかお面が消えることは分かっていた。でも…真白に出会えた。
「僕は真白に出会えたから、お面がなくても笑うことができたんだ。」
だからこそ…言いたいんだ。
「真白、愛してる」
僕は真白を抱きしめた。抱きしめ返してくれる…なんて、そんなの期待もしてないけど。僕は真白がここにいるということを感じたかったんだ。
コメント
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お面がなくても笑えたってことは真白ちゃんのおかげで拓馬君は生きれているってことですかね…