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み お .
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頭の芯が急速に冷えていくような、悍ましい感覚がした。
「だってアイツ、顔だけは無駄に整ってて女っぽいし……なぁ?」
あまりにも下劣で、吐き気を催す茅野の言葉。
それが俺の理性の導火線に火をつけ、怒りの起爆剤となった。
「あのほっせぇ身体で、泣きながら俺に縋り付いてきたら……マジで一発で抜ける自信あるわ」
その言葉が最後まで紡がれるより、早かった。
ガッ!!!
肉と骨が激しく衝突する、生々しく鈍い音が静まり返った放課後の教室に響き渡る。
茅野の歪んだ顔面へ向けて、俺の右拳は視界を真横に薙いでいた。
「……ッ、!?」
凄まじい肉声にならない衝撃の声を漏らし、茅野の顔が引きつったまま真横を向いた。
掴まれていた俺の制服の胸ぐらが、引きちぎれんばかりに悲鳴を上げて軋む。
殴られた勢いのまま
茅野の大きな身体が横の机に激突し、ガタガタと派手な金属音を立てて崩れ落ちた。
「…っ、はぁ…はあ……っ」
自分の右拳がじんと熱く
痺れるような痛みを主張しているのを感じながら、俺は肩を大きく上下させて荒い息を吐いた。
視界の端々が、ドロドロとした怒りで真っ赤に染まっている。
宇佐美のあの綺麗な顔を、細い体を、ただひたむきに生きている彼女の存在そのものを。
コイツの汚い妄想と、吐き気のする言葉で穢されたことがどうしても許せなかった。
「いッてぇな……っ!何しやがんだクソがっ!!」
茅野は床に膝をついたまま頬を押さえ、血走った眼で床から俺を睨みつけてきた。
その顔は鬼のようだ。
「…宇佐美をからかっていいのは、俺だけなんだよ」
「は?」
「俺はクズだけどさ、宇佐美に、俺の気持ちが本気だって信じてもらえるように……俺は、変わるって決めたんだ。お前みたいなゲスとは、もう二度とつるまない」
俺が吐き捨てるように、決別の言葉を叩きつけると。
茅野は額にピキピキと青筋を浮かべて立ち上がり
机を乱暴に蹴り飛ばしながら、今度は両手で俺の襟を掴み上げてきた。
「ざけんなよテメェ……この俺に立てつく気か? ああ!?」
「……っ」
至近距離で怒鳴る茅野の目は、完全に理性を失い異様にギラついている。
相当頭に血が昇っているのが、その荒い鼻息からも分かる。
俺は怯むことなく、拳に再び力を込め直し、真っ直ぐにその狂気を睨み返した。
「何度も言わせるな。もう、お前と関わる気はない」
「…はっ、拓海の分際で調子乗ってんじゃねーぞ、コラァ!!」
次の瞬間──
ガンッ!!!
机が派手にひっくり返る凄まじい金属音と同時に
視界のパノラマから茅野の硬い拳が飛び出し、俺の左頬を強烈に撃ち抜いた。
「ッが……!」