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「っ!?」
ドガッ!
闇の“彼”のハンマーをモロに胴体に喰らい、吹っ飛ばされる。
「かはっ……」
ドンッ!
床に打ち付けられそのまま数メートル転がってやっと止まった。
「くそ……」
異空間であるからか、痛みは感じるものの傷は負わないらしい。ゆっくりとだが立ち上がり再びハンマーを持ち上げる。
『諦め悪いんだな』
「戦闘が苦手な俺にはこれくらいしか取り柄がないからな。ただ、諦めの悪さならスクールの誰にも負けないぜ」
トッ
再び跳躍し、思いっ切りハンマーを振り下ろす。
「どりゃぁぁぁっ!」
ドゴォッ!
『さっきのが聞こえなかったのか?“ソレ” だって。お前のその容赦の無さがあの惨状を生み出してるんだって』
「あんなのどうせ作り話だろ!?惑わされねぇからな!」
“彼”はお構い無しにハンマーを振り回す。
『全部事実なんだけどなぁ?』
「何度言わせるんだ!俺が先生達を攻撃するわけねぇだろ!?」
闇の“彼”が“彼”のハンマーを軽く打ち返し鼻先がくっつくくらいに顔を近付ける。
『覚えてねぇのか?お前は洗脳されてすまない先生達を散々ボコしてるんだぞ?』
「……洗……脳……!?」
『やっぱり忘れてやがったか』
パチンッ!
闇の“彼”が指を鳴らすとモニターに映る映像が切り替わった。
*****
【お迎えに上がりました我らが王……】
【……トアール様】
*****
【私はリデル……貴方様の忠実なる僕です】
*****
【……リデル、命令だ。我らがこの街を救うのに邪魔な奴らがいる。その邪魔な存在……“すまないスクール”を始末して来い】
【……はっ、仰せのままに】
*****
【【すまないスクール】という敵がアジトに接近している。彼らは我らがこの街を救う事を妨害する不届き者だ。殲滅せよ】
*****
【せっかく来たならさ……もう少し俺を楽しませてよ】
*****
【まずは一人……最初に最大戦力のMr.すまないを戦闘不能に出来たのは大きかったな】
*****
【……トアール様、何を悩んでいらっしゃるのですか?彼らは“敵”なんですよ?】
【……そうだね……彼らは“敵”だ……】
*****
「……これは……俺が……?」
『やっぱ記憶ぶっ飛んでのか。でもこれだけじゃない』
再びモニターが切り変わる。
____そこには不敵に笑う自分と
驚愕した表情の仲間達が居た____