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テラーノベル(Teller Novel)
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はじめまして、さきいか太郎です❗

今回は、リクエストである初のだかぶを書かせていただきました❗❗

ありがとうございます❗新羅さん、

すごいほのぼのです……………

いつもの苦労人な野田の兄貴はいません、

よろしくお願いします🙇⤵

それでは、どうぞ❗❗










俺は小峠華太、野田の兄貴たちとホラー映画を観賞するアラサーの極道だ。

正直、怖い、これから仕事があるのに……………

何故、人間はこんなにも残酷な話が創れるのだろうか。

横には、血飛沫が上がる場面で喜ぶ小林の兄貴、

赤ちゃんを踏み潰す場面で顔をしかめる和中の兄貴、半分寝ている野田の兄貴、

がいる。

なんで仲良くこんな救いのない話を観ているのだろうか?

次の瞬間、主人公が、魔改造された人間を殺す場面に切り替わる。

怖い、気持ち悪い、俺は思わず目をふさぎ、隣にいる野田の兄貴の腕に抱きつく。

「どうしたぁ、カブトぉ」


「ビビってんのか」


そんな俺をからかう声が聞こえてくる。しかし、あまりの怖さに対応できない。

俺の状況を察したのか、野田の兄貴は静かになる。


「お前、ホントにビビってんの…………」


そうだよ。お前らと一緒にすんな。

俺は心の中で、悪態をつく。言葉にしたらアイスピックがとんでくるだろう。

死なないためにも、必死に首を縦に振る。

すると、野田の兄貴は俺の予想とは違った行動を見せた。

俺の頭を優しく撫でてくれたのだった。

野田の兄貴のコブが無数にできた、不器用な手はポンポンと俺の頭を押す。

どくんどくんと、兄貴の心臓の音がする。

落ち着く。暖かい。俺はうとうとと、まどろむ。


「…………………………さい」


「あん?」


「兄貴は、カッコ悪い死に方…………しないでくださいね」


この後、怒ったような声で何か言われたようだったが、何も思い出せない。

俺はそのまま、深い眠りに落ちたのだった。








俺が起きた頃には、物語は最後を迎えていた。

全ては、主人公の夢だったというオチだった。

ブーブーと文句を言う小林の兄貴、満足げな和中の兄貴、爆睡している野田の兄貴、

やっぱり、兄貴たちは狂人だなとしみじみ思う。

スナック菓子で散らかったテーブルを片付け、DVDをしまっていると、

野田の兄貴が声をかけてくる。


「カブトぉ、大丈夫か?」


「はい、ありがとうございます」


「今日の仕事、休んでいいのだ」


「へ?」


思わぬ吉報に、気が抜けてしまう。


「それと、俺は、不死身なのだ。安心するのだ」


「……………はい?」


野田の兄貴は、上機嫌で部屋を出ていった。

俺も自然と笑みがこぼれる。どうやら兄貴は、俺を独りにするつもりはないようだ。



(完)



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