いかないで____。
最近、良く悪夢を見る。
それは、大事な君が居なくなってしまう、恐ろしい夢。
それが夢だと分かっていても、朝起きたら枕は濡れていて、鏡で自分の顔を見ると、目元が赤く腫れ上がってる。
こんなのは現実じゃ無い。そうだと分かっているのに、身体はそれが恐い。本当にそうなるのでは無いかと本能が思っている。
だから俺は、毎朝学校で君に抱き着く。俺の命がある限り…。
『もう、俺たちも終わりかな、かざね。』
「ま、待って!待ってよしゅうと!」
「何で、どうしてそんな事言うの、?」
「俺、何かした?したなら謝るからさ…ねぇ、!」
『…自分で考えてみてよ』
『それじゃ、さようなら、かざね』
「待って、、嫌だ、嫌だよ…」
「お願い…何処にも…俺を置いて、」
「”いかないで”____」
ブーッブーッ(アラーム音)
「はぁッ、」
「…また、この夢、か…」
アラームの音で目が覚める。どうやら、俺はまた”あの夢”を見ていたらしい。
(今月に入ってから、この夢何回目だよッ…)
この夢を見た後、起きて起こること。それは…
「ッ!」
バンッ(ドアを勢い良く開ける)
ダッダッダ
ガチャッバタンッ!(トイレのドアを開けて閉める)
※ここから先、軽い嘔吐表現が有るので、気を付けて下さい。
「う”ッ、お”ぇっ、」
ビチャッ、ビシャッ
吐瀉物が音をたてているのがよく分かる。
「ハァっ、はぁーッゲホ」
「ぅ”ッ、ゲホッ、おぇ”」
「はぁーッ、はぁーッ」
あの夢を見た後に起こること、それは吐いてしまう事だ。最近では毎日の様に吐いているから、胃の中は常にほぼ空っぽ。食欲も無いし、何より、ご飯が全然食べれない。
(俺、何時からこんな身体になってしまったんだろう…)
そんな事を思いながら、今日も俺は学校へ行く為の準備を進める
ただ1つ、大事なあの人に会う為に__
#壱 終
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追記:自分で読んでた所、可笑しい所が有りましたので変えさせて頂きました。(2025/10/13 )