私は、普通の中学1年生だ。
まずは自己紹介をしよう。名前は、一ノ瀬 沙奈。部活は美術で、学力は普通より少し上くらいだと思う。そして、容姿は…あまり期待しない方が良い。身長はクラスでは下の方だ。そして、私には大切な友達がいる。花乃まりちゃんだ。
では、そんな私の物語を始めよう。
中休み。
「ね、さっちゃん!」
まりちゃんに呼ばれ、まりちゃんの方を向く。
「一緒にトイレ行こ!」
私は(連れション?)などと思いながら、頷いた。
トイレに着いて、まりちゃんは私に囁いた。
「クラスメイトの川田くんさ、絶対沙奈のこと好きだよ」
「え、なんで…?」
「授業中沙奈のことチラチラ見てるもん!」
「それだけだし、それはないでしょ」
「えー、そうかなぁ?まあいいや、とりあえず教室戻ろ!」
私は(用事それだけかよ)と思いつつ、教室へ戻った。
まだ中休みの時間は余っている。さあ、何をするか…
「沙奈!ね〜、恋バナしよ!」
「わかった」
「あのね沙奈、私好きな人いるんだけど、聞いてくれる?」
「うん」
「1年B組の西園寺コウくん!」
「あのイケメン?」
「そうなの〜!実は西園寺と幼なじみなんだよね私!」
「そうなの?初耳…」
「だって言ってないからねw」
「沙奈、もうすぐ中休み終わる!席戻らなきゃ!」
キーン コーン カーン コーン
コツコツコツコツと先生の歩く音が聞こえてくる。おそらく私のクラスへ向かっているだろう。
(てか先生はよ来いよ…)
先生がようやく到着したと同時に、威勢のいい号令。
「起立!!!」
「礼!!」
「お願いします!!!!」
「着席!!!!」
少し耳障り…
そういえば私、次の教科の準備をしていないな。少し面倒だけど、仕方がない。先生に言って教材を取ってくるか…。
「先生、教科書を取ってきて良いですか?」
「わかりました。急いで下さい。それと、次から気をつけて下さい。」
「はい…」
数十分後
やっと授業が終わった…数学は見ていてつまらないし、難しいし…とにかく嫌い。