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またもや新連載
アラスター×ヴォックス
ヴォの過去や親の姿等捏造、自殺表現諸々
ヴォクシー(ヴィンス)がシンプルに可哀想
誤字脱字注意
生前にアラヴォクが会っていたら、という限界オタクの妄想です。
それでもいいならお楽しみください
もっと完璧にならないと。
俺はそのことばかり考えて
今日も橋から飛び降りた。
親は完璧主義だった。
⋯いや、完璧主義を通り越して、最早何かわからなかった。
「見て、お父さん!僕すごいんだよ!」
「A+!クラスで僕だけだったんだ!」
勉強は得意だった。
みんなに認められるのが嬉しくて。
『すごいよヴィンス!』
『流石だね!』
友達は優しかった。良い奴ばっかりだった。
あくまでも友達、だけであって、親は違った。
『そんなことで調子にのるんじゃない』
『とれて当然だ』
俺の喜びをわかってくれなかった。
親というものはなぜ子の気持ちをわかってくれないのだろうか。
俺も家庭をもったら変わるのだろうか。
将来の夢は天気予報士だった。
勉強が苦ではなかったし、あの箱の中でも天気を伝えられるというのがかっこよく見えたからだ。
親は夢も応援してくれなかった。
『何故そんなくだらない夢をもつんだ』
『なれるわけないだろう』
『なるならもっと上だ』
親こそなにもできないようなクズだった。俺にばかり期待して、自分たちは優雅に酒飲んで遊んで。
高校生になったある日、転校生が来た。
彼は”アラスター”と言った。
将来の夢はラジオパーソナリティだと。
このテレビの時代にラジオに惹かれた彼。そんな奴に興味をもった。
どういう理由で、どういう夢をもって、ラジオパーソナリティになりたいのか。
「あっ、あの⋯」
『はい?貴方は確か⋯』
「ヴィンセントです、!貴方と同じクラスの⋯」
『嗚呼、そうでしたね。何か私に用ですか?』
「えっと、⋯その⋯よければ、僕と友達⋯になってくれませんか、?!」
いきなりすぎたが、それしか言えなかった。
『私と貴方が⋯?』
「は、はい⋯」
「貴方はこのテレビの時代に生まれたのに、なんでラジオに興味をもったのか気になって⋯」
『それなら友達でなくてもいいでしょう?』
「あっ、そ、そうですよね!すみませんなんか⋯」
アラスターは何処か難しそうな顔をした。
『⋯まあ、ならないとは言ってないですが』
少し微笑んだ顔が眩しく、輝いてみえた。
「えっ、いいんですか?!」
『面白そうですしね』
それに揶揄い甲斐があります、と付け加え、俺達は握手を交わした。
「どうか、仲良くしてください!」
『ふふ、こちらこそ』
ちゅん、ちゅんと雀の鳴き声が聞こえる。
蛍光灯が真っ白な部屋を余計に眩しくさせている。
そしてこの独特な消毒の匂い。
「ぁ⋯⋯?」
まただ。また─────
──”死ねなかった”
「うッ゙、⋯」
身体中が痛い。
とうに慣れてしまったが、見舞いには誰も来ない。
1人病室に横たわっていた。
また未遂だ。そしてまた同じ過去の夢。
高校時代の楽しかつた思い出が蘇ってくる。
「(アラスター⋯元気かな⋯)」
彼と疎遠なって5年。
天気予報士になるための試験も受け、夢は叶った。
世にはまだ出ていないが、今度地域の番組に出ることが決まっている。
が、親は許すはずもなく罵るゝ。罵詈雑言を浴びせてきた。
『なんでそんなくだらない職業に!』
『そんなのでお前はいいのか?!』
やりたいことができてるんだ。いいだろ。俺の人生じゃないか。
⋯そして話を戻す。
アラスターはスマホも持っていないから、連絡のとりようがなかった。
この夢を見る度に彼を思い出す。
収録がおわり、帰ろうとしているところだった。
本当にたまゝだった。
ラジオを撮るスタジオの横を通ったんだ。
今日もやっているな、とか思いながら。
「(?)」
「(なんか…聞いたことある声…)」
そっとスタジオを覗いてみた。
ぽんゝと出てくる言葉、真っ直ぐに伸びている背、オレンジ色のシネマチックなライトに照らされて反射するメガネのレンズ──
「アラスター……?」