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アラスター×ヴォックス
ヴォの自殺表現諸々
ヴォックス(ヴィンス)がシンプルに可哀想
誤字脱字注意
学+現パロ
生前にアラヴォクが会っていたら、という限界オタクの妄想です。
それでもいいならお楽しみください
昔のことは良く覚えていない。
面白くないことは忘れて、楽しい、苦しい、そんなことだけ覚えている。
そう、”あのこと”だって──────
高校は転校した。元の学校があまり楽しくなかったというだけで。
親はまあ放任主義で。食費、学費等を払うだけ。
何も刺激がない、人間も周りもセピア色に見える退屈な毎日だった。
転校初日、私の人生に初めて色がついた。
同じクラスの、色白でオッドアイの好青年。
彼はヴィンセントと名乗った。
そして、自己紹介で言った”ラジオが好き、ラジオパーソナリティが夢である”ということに対し、何故ラジオに興味をもったのか、という質問をしてきた。
理由を言ってしまうと、得に理由なんてない。ただ、声で人を魅了する、というところに惹かれたのだ。
彼は逆にテレビが好きと言った。
将来はお天気キャスターになりたいと。
昔からテレビというものにあまり触れてこなかったからよくわからないが、私もそんな彼に興味をもった。
“友達”になりたいとも言った。
昔から友達はいなかったから、変な感じだったが、面白そうだ、と思い受け入れた。
しかしヴィンセントと音信不通になり5年。
私はスマホ等の連絡手段をもっていないから余計に彼の行方がわからない。
私は夢を叶えた。ラジオパーソナリティになった。
まあゝな知名度にもなったし、生活に困ることはない。
今日は地方のラジオにゲストとして出ることになっている。
『それでは今日もリクエストいきましょうか』
『はぁ……旦那さんがそう……私には配偶者がいませんのでどうとも言えませんが───』
悩み相談だったりリクエストの曲を流したり。
と、いつも通り収録を終えた。
その時だった。
『あっ、あの……!!』
聞き覚えのある声だった。
思わず振り向くとそこにいたのは、どこか懐かしい、オッドの青年…………
「…………!」
「ヴィンセント………………?」
『や……やっぱり…!!アラスター、だよな、!』
「お久しぶりですね……何故貴方がここに?」
『俺、……お天気キャスター、なれたんだ、!まだ地方のだけど…』
ヴィンセント、ヴィンセントだった。
正直、自分でも驚くほど嬉しかった。いつもの冷静さを取り乱してしまうと思ったほど。
『その帰りだったんだ!そしたら……聞き覚えのある声が聞こえてきたと思って……そしたらお前だったんだよ、!』
「ナハハッ!運命の再会ってやつですね!どうです?このあと一軒、飲みに行きませんか?」
『あっ、嗚呼!!』
夢、だと思った。自分らしからぬ言動と気持ち。だが、全て本当だった。
私の行きつけのバーだ。
いつかまた、ヴィンセントと会えたらここで酒を飲みたい、と来る度に思っていた。
『此処がアラスター行きつけの……』
「ええ、貴方といつか行きたいと思っていたんです」
『俺と、、?!』
「ええ。…実に貴方と話すのは5年振りだ…」
私はいつも通りウイスキーを頼む。勿論、2杯。
『あっ、…奢ってもらってすまない』
「いえゝ、構いませんよ」
ウイスキーを片手に私達は思い出話に浸った。
『「乾杯」』
1時間経ち、私もヴィンスも酔ってきた。
私はダウンしかけていたが、ヴィンスが話す度に周りが明るくなるようで、その明るさのお陰で潰れずに済んでいる。
そのとき、気になるものが目に入った。
「……?ヴィンセントォ…?」
『ん…?なんだ、あらすたー…?』
「”それ”、どうしたんれすかぁ……?」
私が指を差した理由はヴィンセントの腕に巻いてある”包帯”が気になったから。
すると彼は急に酔いが覚めたように
『あっ、い、いや…実は…か、階段から落ちて…』
と語りだした。
冷や汗らしきものをかきながら、包帯の部分を空いた右手で抑える。
『まだ5段とかだったから打撲だけで済んだんだが…痛いものは痛いな……』
乾いたような笑いが響く。笑い話のつもりだったのだろうが、私は笑う気にはなれなかった。
そして、何処か嘘をついているようにも感じた。
end