小説
貴方は……覚えていますか?
私を……底知れない「海のような場所」に引き摺りこみ、「溺れさせて」くれた事を……
始まりは……そう……お互いの同士の犠牲によって流れた血と激しい争いによって緑が火の海とかした……戦場……
そこは……私と貴方の二人だけでした。そこではもう……勝負は決まっていたのに……
私が……貴方という宿敵に対し「恋愛感情」を持ち始めてしまったんです……
きっと……貴方もそうだったでしょう……私と対峙した瞬間の……あの瞳の色が……
貴方の右目が……淡く、透き通っている海のような色となって、右目が……薔薇が咲いているように美しくなっていたんです。
私は……その瞳を見て……さらにさらに……私に惹かれてしまった……
私は……戦いには勝ったのに……貴方の中にある「何か」に負けてしまった……そんな感じがしました……
そして……貴方。変な事を仰ってましたね……
「君のような美しい天使ような……可愛いらしい人とは見た事がないよ♡」なんて言って……
その戦場で……なんと社交ダンスを私と一緒に踊りましたよね……あの時の貴方の印象としては……
「戦場の火の海の中で社交ダンスを踊る狂った宿敵」って言う感じでしたよ……
貴方って……簡単に落ちやすい人間なのか、人を落とすのが得意人間なのか……よく分からなかったです……
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そして、時は流れ……ちょくちょく貴方と出くわしては……私が勝って……でも、私は「何か」に負けて……の繰り返し。
帝国主義時代だってそう……貴方って言う人は……私と会った瞬間……
「また逢えたね。愛しきvieil ennemi(宿敵)よ!!」って言いつつ、私と戦いました……そして……
私に勝利が近づいた瞬間……
「ハハハ……やはり君は……すごく強く美しい……」
「僕は……そんな君が……好きだよ( *´꒳`*)」
って言って……私の唇にキスをしてくれましたね……それも……深く苦しいものを……
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そして……世界規模の戦争がやって来て……貴方の方から私に助けを求めてきました。
その間も……私の事を……美しく愛しいbijoux(宝石)なんて言ってましたよね……
私は……「これじゃ……戦いには集中できないし……」
「むしろ、貴方の方に……集中してしまいそう……///」なんて……正直恨みました。
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そして……今。
私は……以前よりも……
深く、暗く、苦しく、移り代わる美しさがある「海のような場所」に溺れています。
貴方の……所為で……私は……何度も何度も「何か」に負けました。
だけど……今はそれに対する怒りはないですよ?
むしろ……感謝してます。
私に……愛以上の「何か」を教え下さり……ありがとうございます。
私も……貴方の事が……
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この物語は……ある英国紳士が……何故ある芸術家に「陶酔」したのかを描いた……
物語である……
The end……
コメント
3件
ありがとうございます😭