バトル要素つよつよ。
『逃げ出す…?』
何を言っているんだ、この人は。
「辛い環境なんかに居たくないでしょう?だから‼︎」
《…因みにここに来る前に結構調べたけど、どうやらレーザーが張られていて、正門も常時監視付きとか…》
なんで知ってるんだよ。思わずそう思ってしまう。
〈へぇ〜…中々手強そうやなぁ…〉
〈じゃあさ、みんなで協力すればいいんだよっ‼︎〉
《ああ、そうだな‼︎》
「じゃあみんな、円陣組んで!」
何故か勝手に決まったが、えいえいおーっ‼︎と、小声で言い合う。
その時、扉が開く。
〔おい、練習時間だ。実験室に来い。〕
『はい』
実験室は、とても冷えた無機質な場所。
〔じゃあ、練習開始だ。〕
放たれた奴は、こっちを見るなり、憎しみに満ちた瞳でこちらに突進してくる。
おらふくんがっ…‼︎咄嗟に走り出し、庇う。
次の瞬間、身体が浮く感覚がする。まるで夢の中の様に。
が、それも束の間、すぐに冷えたコンクリートの床に激しく身体を打ちつけ、現実に引き戻されたかの様に激痛が走る。
〔おやおやNo.877。今日は随分と調子が悪い様だな〜?〕
研究員は馬鹿にする様に、煽る様に話しかけてくる。
『…ごめんなさい…』
〈おんりーは僕達を守る為に闘ったのに…なんでそんな態度取れるんですか‼︎〉
〔はぁ⁇理由は簡単さ。だってこいつは、〕
『あはは…そうそう…』
〔だから、こいつは何してもいいのさ。〕
吐き気がする。気持ちが悪い。目眩もする。何よりも全身が痛む。
でも…元気なふり…しなくっちゃ…
その瞬間、激痛が走る。蹴られた…?
〔なんとか言えよっ‼︎おいっ‼︎〕
『ごめんなさい…すいません…』
ただ謝る事しかできない自分。
思わず拳を力強く握る。
〔はぁ…次の練習では、きちんと実力発揮しろよ。今日はもう終わり。〕
そう言って研究員は部屋を足早に出て行く。
ドズルさんは立ち上がって、止めに行こうとする。
ただ、研究員はこちらを睨んで去っていった。
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今気づいたけどNo.877... No.バナナ⁈