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こと
259
宵月獅翠
10
アールグレイ
42
「特攻隊員」
加藤)おうい、遥乃どうした
佐久田)ううん、何でもないの
加藤)そうか、
「加藤幸宏」特攻隊の人だ
今は、幸宏さんの手伝いを住み込みで行っている
家は、空襲でなくなった
前田)遥乃ちゃん、そんなんじゃ幸宏悲しむぞ!
加藤)おい!前田やめろ
城井さんと幸宏さんは仲の良い特攻仲間らしい
よく私と幸宏さんに会いにきてくれるのだ
今日も2人の笑い声が響き渡る
加藤)遥乃、こっちへ来たらどうだ
断ることは正直出来ない
佐久田)うん
そう答えると幸宏さんが穏やかな笑みで「そうか」と呟いた
加藤)何かあるなら話してくれよ
私をギュッと力強く抱きしめながら、城井さんに聞こえないようにこしょっと言ってくれた
気を遣ってくれてるんだろうな
佐久田)うん、ありがと
温かいぬくもりが全身に伝わっていく
なんて優しい人なのだろう、なんて頼もしい人なのだろうか
前田)小僧らしい奴め!女を独り占めかぁ
加藤)はっはっは
前田)だははははっ
佐久田)は、ふっ、ふふ
2人は目を丸くして私の方を見た
佐久田)え、なに?変だった?
幸宏さんは頭を横に思いっきり振った
加藤)いや、初めて見たなって、遥乃の笑顔は
え、そうだっけ?
笑ったことあるような気がしたんだけど
前田)こりゃ、大見ものだなぁ!
加藤)そうだな
2人は声を上げて笑い続ける
前田)遥乃ちゃん、またね
前田)幸宏!遥乃ちゃんを守るんだぞ
加藤)はいよ〜
佐久田)どうか、ご達者で
次、いつ空襲が来るか誰も分からない、「達者」でまた来られる事を願います
加藤)遥乃、これ洗ってきてくれないか
佐久田)はあい
ゴシゴシ
佐久田)ねえ、幸宏さん。幸宏さんはどうして特攻隊になったの?
お国のために、、、。
加藤)俺には愛する人がいるんだ
その言葉が私の精神を一つの矢が貫いた
佐久田)そ、そうなの
加藤)あぁ、だからな守ってやりたいんだ
国のためにとは言わなかった、今までなら何回聞いても「お国のため」と言っていたのに
そっか、幸宏さんにも愛人がいたのか、
なぜか胸がキューっと締め付けられる
佐久田)っ…
ポロッ ポロポロ
頬を何筋という涙が伝った
加藤)お、おい!どうした、遥乃
早く、早く隠さなきゃ、泣き止んでよ
そう強く願っても涙は治まらない
佐久田)ゆ、きひろさん_、
加藤)どうした、ゆっくりでいい、話してくれ
温かいぬくもりに包まれた、ガッチリとした太い腕にすっぽり顔が入った
佐久田)死なないでよ、行かないで__!
思わず大きな声で叫んだ、小学生のように泣いた
佐久田)やだ、!やだよぉ、
加藤)…ごめん、ごめんな
耳許で静かに囁く
それがもう、本当に安心して、眠ってしまった
静けさが、優しさが、全部伝わってくる
加藤)遥乃、俺は君が___。
見てくださった方々、本当に有難う御座います
長々と見てくださったこと本当に光栄に思っております
まだまだ続きますが、出すのに時間がかかると思いますのでそこはご了承下さい。
自己紹介
名前:加藤 幸宏(かとう ゆきひろ)
年齢:21歳
特攻隊員
名前:佐久田 遥乃(さくた はるの)
年齢:17歳
空襲で家族をなくした
名前:前田 城井(まえだ じょうい)
年齢:26歳
特攻隊員
コメント
1件
読ませていただきました。戦時下の緊張感と、特攻隊員・幸宏さんの優しさが静かに滲むお話ですね。特に「お国のため」ではなく「愛する人を守りたい」と打ち明ける瞬間、遥乃さんが初めて涙を見せる場面が印象的でした。家族を失った少女が、覚悟を決めた軍人に少しずつ心を開いていく過程に胸が締め付けられました。続きの展開、気になります。