テラーノベル
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僕は高校三年生のごく普通の男子、《燈矢》だ。僕は大学に行くつもりは無いので就職をするだろう。でも実際そんな実感が湧かないのである。(僕は一体将来何をしているんだろう、、)
そう思いながら僕はふと部屋を見渡す。ふと小さいころ描いた絵が目に止まった。
(あれは確か、小学生のときに描いた将来の夢の絵だったか、、)
その絵を見て僕は当時の記憶の一部を思い出した。
🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰
先生「燈矢くんは将来なにになるのかな?」
小さい頃の燈矢「えっとね、こまってる人がいたら、慰めて助けられるようなヒーローになるの!」
クラスメイトA「えー!?お前まだヒーローとか言ってんのかよー!」
クラスメイトB「そうだぞ燈矢ー!ヒーローとかっていうのは《つくりばなし》なんだぞー?!」
小さいころの燈矢「むぅ、、作り話じゃないもん!ほんとにいるんだもん!」
先生「みんなしずかに!あのね、夢を持つことはいい事なのよ。例えそれが実際にないものでもね!」
クラスメイト「はぁーい、、」
🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰
(それで結局はあの後悔しくて泣いて帰ったっけ、、)
(あぁでもその後はちょっと怖かったな)
僕はまた当時の記憶を思い出す
🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰
小さいころの燈矢「うわぁぁぁぁん泣」
お母さん「おかえりー、って、どうしたの燈矢?!」
小さいころの燈矢「うっ、ぐずっ、、あのね、今日発表会で将来のゆめについてあったんだけどね、ぼくみんなからそんなものないって言われちゃったの、、」
お母さん「、、そうなのね、よく耐えたね燈矢」
小さいころの燈矢「うん、、」
お母さん「あのね、燈矢。お母さんは燈矢のなりたいものになっていいと思っているわ(ニコッ」
だが、そういう母の目は笑っていなかった。
小さいころの燈矢「う、うん、、」
🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰🟰
あの時の僕の嫌な予感は的中していた。中学生になるにつれてお母さんは「医者になりなさい」というようになった。だが、僕の学力はとても良い方とは言えない方で、医者を目指すのは到底無理だったのだ。だから僕はお母さんに何度も説得して、医者は諦めて貰ったのだけど、、
「あのあとまたすぐに、色々言ってきたんだよなぁ、、」
僕は当時の事を思い出し、深いため息が出る。
今はもうそんな事言われていないのだけれど、一度言われた身、中々記憶からは消えないものだ。
(なんか疲れたな、、もう寝るか、?)
時計を見ると、時刻はもう24時を回っていた。
「やっば、明日遅刻しちまう、、」
僕は急いで布団に入り、眠りについた、、
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