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ぬぬ
625
当作品は
◾︎ nmmn
◾︎ BL
◾︎ rbru
を含みます。
nmmnが苦手な方、タグ等上記の意味を理解しかねる方、見覚えがない方は閲覧をお控えいただきますようお願い申し上げます。
また、
◾︎ 話はすべて筆者の妄想・フィクションであること。
◾︎ ご本人様及び関係者、同名の団体、事務所その他とは一切関係・関連がないこと。
◾︎ ご本人様及び関係者の方に対して決してご迷惑をおかけするようなことがないこと。
◾︎ コピペやスクショ、転載等は禁止であること。
◾︎ デリケートなジャンルのため、状況によって名称・名前・表現等を書き換えている場合があること。
◾︎ 閲覧は自己責任であること。
◾︎ 全ての配信、ボイス等を履修できているわけではないため矛盾が生じる可能性があること。
これらを全て了承でき、自衛できる方のみ本編の閲覧をお願い致します。
××┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈××
ruの発情期の話(白狼の生態への捏造が多数)
♡、濁点喘ぎ。センシティブです。
少しだけ男性妊娠の話題が出ます。
✦︎友情出演:つAの皆さん
約9000字
××┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈××
ワイワイ、ガヤガヤ。
東西それぞれの地域で活躍するヒーロー8人を合わせたMECHATU-A全体での会議に集まったメンバー達は、会議が始まるまで、それぞれがそれぞれの思うままに待ち時間を過ごしている。
宇佐美と佐伯、叢雲は3人で何らかの話で盛り上がっているし、緋八と伊波は会議のための情報整理。赤城はスマホをいじっている小柳にちょっかいを掛けて怒られている。残るひとり、星導はと言うと、未だ顔を覗かせていない。というのも、別に遅刻している訳ではなく、他のメンバーが全員少し早めに到着してしまっただけである。星導もそろそろ鑑定の仕事が終わりこちらに向かっているらしい。
しばらくした時、赤城がふと違和感を覚えた。
目の前のソファに座る小柳の様子がどうも変なのだ。普段はキリッと凛とした目が些か垂れ下がっているような気がする。普段から端的な会話が多いとはいえ、それに加えて言葉のラリーの速度が遅い。普段は速攻キャンセルが入るきゅん呼びも、数秒遅れて反応が来る。
「ロウきゅん?」
「…ンだよ、ロウきゅんって呼ぶな。」
「なんか…顔、赤くない?」
異変を感じ取った他のメンバーたちもなんだなんだと小柳達の方に寄って来る。
確かに、言われてみれば普段の血色感のない陶器のような肌より少し、赤く染っている気がする。
「赤…くねぇよ、別に。」
「赤いって、ねぇ?」
「言われてみれば赤いかも。熱?」
「……」
「うわ否定しない、確信犯で草」
「ねつ、では無い、けど…」
「けど?」
「今日はむり、かも。」
ソファに体を預けて申し訳なさそうに呟く小柳に、変わったなと誰しもが思ったであろう。昔の小柳であったなら、きっと「無理」なんて言葉は意地でも発さない。熱では無い、なんて、ならばなぜ赤いのかという疑問は誰も問いかけなかった。
そもそも今日は集まれるなら集まっとこう、で始まった会議であるため、全員が揃わなくたっていい。なら今日は小柳は抜きで進めとこう、そう満場一致したところでガチャりと出入口の扉が音を立てた。
「お疲れ様で〜す」
「るべやん、おつかれ〜」
「おつー」
顔を覗かせた紫の頭に、ソファに座る男の体がピクりと反応したのがわかった。
星導も全員集まっている事に疑問を抱いたのか、何してんのと近づき、中心にいる男を見て目を丸くした。
「ほし、るべ…」
名前を呼んだだけだった。
けれどその一言はやけに湿り気を帯びていて、空気の中にじわりと広がる。室内には冷房が効いているはずなのに、どこか熱がこもったような、重たい空気。蛍光灯の白い光がやけにぼやけて見えるのは、きっと小柳の視界のせいだ。
ソファに沈み込む身体は自分のものじゃないみたいに重い。指先はじんわりと熱を持っていて、スマホを握る力ももうほとんど残っていなかった。
「小柳くん?」
星導が一歩ゆっくりと顔を覗くように踏み出す。靴が床を鳴らす、そのたった一音だけで。びくり、と小柳の肩が跳ねた。
「……っ来んな、星導」
掠れて、息が混じる声。その言葉に、場の空気がぴたりと張り詰める。今までのざわめきが嘘みたいに静かになった。
星導はすぐには動かなかった。ただじっと小柳を見つめ、どこか探るような表情。
呼吸の浅さ。
不自然に伏せられた視線。
そして、わずかに開いた唇から漏れる熱い吐息。
その全てに、そういうことか、と星導だけ納得気な様子だ。
ほんの一瞬だけ、視線が細められる。それは驚きでも困惑でもなく、ただ静かに状況を受け入れた色だった。
⎯⎯発情期。
小柳が白狼だからか、半年に一回ほど訪れるらしい期間。最近はどうやら多少の誤差が生まれるようになってきてしまったらしい。前回来たのも約5ヶ月ほど前で、予定より1ヶ月ほど早まってしまっている。
部屋の空気が、わずかに揺れる。
冷房の風が天井から流れているはずなのに、小柳の周囲だけが妙に熱を帯びているように感じられた。じん、と肌にまとわりつくような熱気。呼吸をするたびに喉の奥が焼けるようで、視界の端がふわりと霞む。
ソファに沈み込んだまま、小柳は指先で自分の腕をぎゅ、と掴んだ。
落ち着け、と言い聞かせるみたいに。
けれど⎯⎯
「……っ、やば……」
ぽつりと零れた声は、誰に聞かせるでもなく、ただ自分の内側から溢れたものだった。
星導の姿を目にした瞬間、身体の全てが彼を求めている。心に決めた番が、たったひとりの番が目の前にいて、自身の顔色を伺っている。
たったそれだけで、は、ふ、と荒くなっていた吐息が次第にぐるる…と喉を鳴らし始めた。獣のようなそれに、周囲は困惑する一方だというのに、星導は少しも動揺を見せない。
「小柳くん、おうち帰ろ。」
「っ触んなって!」
小柳の体を支え立たせようとした星導の手をぺしんと払い、自分の体を抱えるように腕を回す。欲のままに求めてしまいそうな体が嫌で、どうにか抑えるのに必死だった。
星導からしたら、別に抑える必要は無いと思うのだけれど。
「ッ帰る!ひとりで帰る、から…」
「はぁ?何言ってんの、ダメだよ。どうせ帰るの俺の家じゃん。今日は6人でやってくれるからさぁ」
ね?いいよね、と、問いかけてるように見せて星導の中で決定事項だ。コクコクと伊波が頷き、ほら、と星導が再度小柳を見つめる。
どうせ小柳が今から足を運ぶのは自身の自宅では無く星導の自宅だ。発情期の間はお前の匂いに囲まれていたい、と星導の家を望むことが多い。だからきっと今回も、星導が会議を終わらせるまでひとり寂しく星導の家で家主を待つつもりなのだろう。
健気な狼に、星導は愛おしさで堪らなくなった。
「っ…でも、星導が近くにいたら我慢できない…っ」
「我慢しなくていいじゃん。そりゃおうちまでは我慢しないと無理だけど。家着いたらい〜っぱい甘やかしてあげるから、ね?」
「…今日潰れるぞ?」
「一日中付き合ってくれるの?やったぁ、いいよ、いろんなことしよう。ほら、おいで」
宥めながら小柳の前で腕を広げる。小柳は視線をキョロキョロと動かし少し悩んで、結局周りの目も気にせず星導の腕の中に飛びついた。
その様子に、周囲は困惑の声を漏らす。あの孤高の一匹が、個人主義だった小柳が、あんなにも嬉しそうな顔で一人の男に抱きついているのだから。
「ゔー…ゔぅー…ッ」
「こら、唸らないの。おうちまでは我慢ね」
「んッ…は♡ ン…っはやく、はやく家帰るっ!」
「はぁい、じゃあ抱えるから掴まっててよ」
かぷかぷと星導の首元を甘噛みし、喉をぐるぐると鳴らし続けている小柳をよいしょと抱え、他のメンバーの方へ振り向く。すみません、と申し訳なさそうに謝りながら、説明は後日、と少しの時間も惜しそうにまた、と早足で部屋を後にした。
嵐のような怒涛の展開に、メンバー達は理解するのに精一杯だ。何が起きたんだと一連の流れを振り返ってみるが、結局よく分からない。
ただひとつ確かなのは。
あの瞬間、小柳が求めていたのは最初から、ひとりだけだったということだった。
✦︎✧︎✧✦
「んっ、ふ、んんッ…♡♡」
「っこら、がっつきすぎ」
「だぁって、も、がまんできな…♡♡ ね、はやく、はやくちょうだいっ♡」
何とか家に帰り着いて、腕の中の小柳をゆっくりと玄関先に降ろしながらカチャ、と後ろ手に鍵を閉める。
小柳は星導の首に腕を回したまま、ちゅ、ちゅ、と軽い音を立てる唇を離さない。
靴を脱がせずに降ろしたものだから、玄関先に小柳が星導の方を向いて座り、その腕を回された星導は上半身を屈めた状態だ。
玄関の冷たい床にかつん、と靴底が当たる音が小さく響く。それすらも待てないみたいに、小柳は星導の肩に顔を埋めて熱のこもった吐息を落とした。
「っあつ、い……」
「熱いね〜、俺も。だからまず靴脱ご?ね。」
宥めるように声を落としながら、星導は小柳の頬に軽く触れる。びく、と小さく震えた身体が、そのまま力を抜いて預けられる。
完全に抵抗する力も削がれているらしい。
しゃがみ込んで、小柳の靴紐をほどく。その間も肩口に回された腕は離れなくて、むしろぎゅ、と強まるばかりだった。
ちゅ、ちゅ、とキスで誤魔化しながら星導は小柳の靴を両足とも脱がせた。
「はい、脱げた。立てる?」
「むり」
即答だった。
くす、と小さく笑って、星導はそのまま小柳の背と膝裏に腕を回す。
「じゃあお姫様抱っこね」
「………最悪…」
文句を言うくせに、首元に顔を擦り寄せてくるあたり、全く説得力がない。むしろ安心したように、ふ、と力を抜いたのが分かった。
シャワーとかもういいよね、と風呂場をスルーして寝室へと滑り込む。その間も首元を甘噛みしたり、「唇寂しい」、とか言ってキスを強請ってくるものだから、星導も興奮を抑えるのに必死だった。
目の前に発情している恋人がいて、その愛する恋人に自分を求められては興奮してしまうのも仕方の無いことだろう。そう思いたい。
ゆっくりと小柳をベッドに降ろして、覆い被さるように自身もベッドへと沈む。
飽きそうなほど繰り返してきたキスを未だ止めないまま無意識か、揺れている下半身を脱がすと、晒された陶器のような真っ白な肌にはぐっちょりと粘液のある液体。発情期特有の愛液は未だ溢れているようだった。
「すっご…えっちじゃん、小柳くん」
「っ、見んなって、ッ!おまえが早くしないから…!」
「ごめんごめん、俺も結構限界なんだよね。少しだけ解したらすぐ挿れてあげるからさ。」
恋人の乱れた姿に固く大きくなった愚息を見ないフリして、普段はゆっくりと胸から愉しむ愛撫をすっとばし、溢れた愛液を指に纏わせつぷりと咥え込んだ。
発情期の際は後孔も番を求めるかのように緩くなる。そのため、元から挿入りやすくはあるのだが、念には念を。少しでも小柳に傷をつけたくない星導は毎回この作業を怠らなかった。
「っ、ゆび、いらな…っぁ♡ んん…ッあ゛ッッ♡ イくイくッ!イッちゃうから…ぁ゛ッ!♡♡♡」
「イッてい〜よ♡ 今日はたっくさんイかせてあげるから。指だけでイッちゃう小柳くんもかわいい♡」
「や、やだ、ッ!ほしるべの、ほしぅえのでイきたいの…ッん♡ あついの早くほしぃのにぃ〜…ッ!!」
「っ…もう、しょうがないなぁ〜。小柳くんが望んだんだもんね?いいよ、あげる。俺の受け止めてね」
可愛らしいおねだりに、星導は負けてしまったらしい。挿入していた指を抜き、荒々しい手つきで自身の下半身を晒し雑にゴムを取り出す。
晒された膨張したそれを見て、小柳の表情がうっとりと蕩けた気がするが見なかったことにしようと思う。
そのまま取り出したそれをつけようとしたところで再度小柳からストップがかかった。
「ごむ、だめ、いらないっ、やだ、ッ!」
「ヤダじゃない。これだけは譲れないよ」
「やだぁ…〜っ!!おく、おくほしいのっ!!」
「奥まで突いてあげるから。ね?」
ほら足広げて、と閉ざされた足を広げさせ、無理やりにでも薄い膜の張った自身のそれを押し込んだ。
理性が溶け、珍しく後先のことを考えず欲のままに強請る小柳を精一杯説得することで必死だった。…結局説得できたとは言いきれないが。まあ、無理やりにでもつけたまま挿入できたので良しとしよう。
発情期に入った白狼は、性別に関わらず妊娠することが可能らしい。
別に子供が欲しくないわけではない。むしろ、彼との子供なら自分でも驚くほど溺愛してしまう自信がある。けれど、星導達には仕事があるのだ。身の危険が伴うヒーロー業に配信業。お互いの稼業もあるのだから、子育てなんてしている暇はない。彼が心から望むのなら、別にそれならそれでいい。が、楽しそうに長時間配信をしている彼を見て、彼からあの時間を奪いたくないと思った。だから、タイミングの問題である。
“今ではない”、ただそれだけ。
それに、星導達には時間がある。これから何年も、何百年も共にするのだから焦らなくたっていいだろう。
そう星導は思っていた。
「ぁっ♡ おっきの、あついの挿入ってきたぁ……♡♡」
「気持ち〜ね?ね、もっと奥行きたいからさ、ここ開けて?」
「もっと、おく…?」
「そう、もっと奥。奥まで突いてあげるって言ったじゃん。こんなんまだ入口だよ」
「もっとおく、きてくれるの…?♡♡♡」
期待したような表情を見せる小柳は、大して抵抗もせずにいる。いいよ、と了承を得て、ゆっくりと結腸の入口に触れながら、タイミングを見計らってぐぽんっと奥まで勢いよく貫いた。
「お゛ッッッッ…♡♡………?♡♡ ぉ゛………ぉ゛…♡♡」
「やば、締め付けすご………俺が持ってかれそう」
「ぁ、ぁ゛………?♡♡♡」
ぱちぱちと瞬かせて、理解しきれていなそうな表情を晒す。開いたままの口から唾液が溢れ、重力に従って顔をつたりシーツへと吸収されていった。
奥へと侵入された余韻に浸っているようだが、生憎今の興奮しきった星導に待つ余裕はない。小柳が落ち着くまで待たずに腰を動かし始めた。
「ぁ゛ッッ♡♡ は、っは、ぁあッん゛ッッ♡♡ ひゃぅッ♡ゃ、やらこれ、ッすぐイッちゃ………ッ!〜〜〜〜ッッッ………ッ♡♡♡」
激しくなる律動に呆気なく達してしまったらしい小柳の陰茎からは粘度のある白濁ではなく、さらりとした透明な液がプシャッと飛び散った。勢いで星導の顔にかかってしまったそれを舐めとり、脱力している体をぎゅぅ…と強く抱き締めて腰を振る。
「小柳くん、ッすき、好きだよ、ッ♡♡ っ♡」
「ぁ………っ ぁ、あ…っすき、すき?おれのこと好き?ッ」
堪らなくなって、好きと言葉にすれば小柳の瞳から唐突に溢れてくる涙。発情期の際は…というか、小柳の性質として、愛を明確にしてやると泣いて喜んでくれるのを星導は知っていた。
「だぁい好き♡ 」
「おぇも、おれもすきっ♡♡ へ、へへ、うれし、うれしいよぉ…っ♡♡」
100年以上生きてきてようやく出会えた番。記憶を失って帰ってきた時はどうなる事かとかなり落ち込んだが、無事こうして愛を伝え合える関係になれたことが何よりも嬉しかった。
狼は一夫一妻制。相手が死んでも、他に好きなやつはできない。小柳のこんな姿を見られるのは後にも先にもお前だけなのだ⎯⎯。
ずっと繰り返し絶頂を迎え続けている小柳の腹は自身の潮で水溜まりができている。ビクンビクンと身体を震わせながら、目の前の雄を求めて腕と足に力を込め、番を抱き締めると星導もまた、オーガズムに到達したらしい。
「ぅべ、ほしるべ、ぎゅ、ぎゅってして…♡♡」
言い切る前に身体を強く抱き締められた。肌と肌が触れ合って、温かな体温を直に感じられることがとてつもなく嬉しい。抱き着くと星導の長いふわふわの髪の毛が指に巻きついてくるのも堪らなく好きだ。
「ッ、は…ッ〜〜〜〜ッッッ…♡♡ っやば、めっちゃでてる」
「ん…♡あついのでてる…♡ んは、お前もこーふんしてんだ」
「そりゃするでしょ。帰ってる時ぐらいからずっとギンギンだったよ」
「んふ、変態やん。」
「お前限定のね」
「…嬉しくねぇな、別に。」
膜越しに伝わる熱が嬉しくて、つい匂いを嗅いでしまった。星導が纏う、不思議な匂い。きっと今、自身の身体からも彼の匂いがするのだろうな、なんて。うっとりとしている小柳に気がついた星導はなぁに、なんて甘い声で、オマケにキスなんてされてしまえば発情期の体は一瞬で与えられたばかりの熱を求めてしまう。
アピールするようにかぷかぷと首に噛み付けば、目をギラリと豹変させた星導がゴムを変え、再度穿つように挿入した。
これから繰り返される獣のような交尾と星導の溢れ出る愛情表現に、果たして小柳はあと何時間もつのだろうか。
✦︎✧︎✧✦
「…というわけで、小柳くんには発情期なるものが存在してぇ…」
「「「…………………」」」
後日。件の話をしに身体中につけられた赤い跡を隠すように露出の少ない服を着た小柳が星導の影に隠れながら、星導が目を逸らしながら端的に説明をすると、どう言った感情なのか、同期たちは揃って黙りこくってしまった。
しばらく気まずい沈黙が続いたかと思えば、複数の大きなため息が沈黙を破る。
「まっっっっじで心配して損した…」
「発情期って…誰が予想できるんだよ」
「人外わからんすぎ…」
先に言っとけよだの、付き合ってたマジ?だの、小言が多いな。…なんて、口にしたら怒らせてしまうから絶対に言えないけれど。
「まあ危なくないならいいや。任務とかも調整するから早く言ってよね」
「ライ…!」
「なーなー、気になること聞いてもええ?」
ひとりだけむしろ楽しそうな緋八が口を開く。どうぞと促せばよっしゃ!と表情を明るくさせた。
「言いたくなかったらええんやけど、るべと付き合ってない時って発情期どうしてたん?」
まさに、星導すらも気になっていたことだった。半年に一回、言い換えれば年に二回訪れる発情期をどうやって乗り越えてきていたのか疑問だったのだ。
ひとりで耐えていたか、別の男や女を捕まえて発散していたのか、聞きたくて、聞きたくなかった。
どうなの、と小柳の方を見れば、視線を逸らす。は?と小柳との距離を縮めた。
「なにそれ、ねぇ、小柳くん?違うよね?俺以外の奴頼ったりしてないよね?」
「違う!それは違う!けど…その…」
別に星導と付き合っていない頃の話なのだから、小柳が誰と関係を持っていようが星導には咎める権利はないはずである。
歯切れの悪そうな小柳が「言わんとだめ?」なんて上目遣いで首を傾げるから言わなくていいよ、なんて言いそうになってしまった。けどダメだ。単純に気になるのもあるが、知らないことがあるのが許せない。心を鬼にしてダメ、と答えれば言ってなかったことがあるんだけど、と再度視線を逸らし切り出した。
「あの、えと…狼…っていうかたぶん、白狼の発情期、って、番を求める時期なんだよ。だから、番がいないと存在しないって言いますか…番ができて初めて発情期が訪れる、と言いますか………」
小柳の言葉は、ぽつりぽつりと落ちていく。
「……つまり?」
いまいちハッキリしない小柳の言葉に少し眉を寄せながら、確認するように赤城が問い返す。
小柳は一度ぎゅっと唇を結んで、それから観念したように口を開いた。
「……番が、できるまで……発情期、来たことなかった」
「「「………………は?」」」
見事にこの場にいる全員の声が揃った。
一拍遅れて、理解が追いついた佐伯が小さく呟く。
「え、じゃあ……それってつまり…」
「………俺のせい?」
零れた星導の言葉に、小柳はふいっと顔を逸らした。俯いてしまって髪の毛で隠れた顔は、きっと真っ赤に染まってしまっている。
どうやら白狼の性質上、”発情期”が訪れ始めるのは本人が番と認めた存在が出来てからだという。この相手となら一生を添い遂げられる、そう認めた相手ができた時から半年の周期で相手を求めて発情しだすようになるらしい。
本来はそのはず。けれど最近、小柳は気がついてしまった。発情期が訪れる期間が短くなっているということに。その度に星導を求めてしまうものだから、彼の貴重な時間を奪ってしまうことへの罪悪感と、優越感も少し。
決まった周期が変わってしまうなんてことあるのだろうかと不安に思って、家族が遺していった白狼に関する書籍を読むと、どうやら前例はあるらしい。相手に対する思いが強すぎたり、本人が会いたいと思う時間が多ければ多いほど周期が早まることがあるらしかった。
結果的に言えば、小柳は星導のことが好きすぎて、身体の性質すら変質させてしまったという。
(言えるわけないだろ、こんなこと…)
星導という番を見つけてから、小柳の身体は変化してばかりだ。
だから星導の言う通り、お前のせい。お前が悪い。
照れ隠しの他責はきっと星導を喜ばせるだけ。そっかぁ、なんてだらしなくにたりと笑って甘くなるだけだ。だって現に、目の前の男は嬉しそうに頬を緩ませている。
「タコ顔キモイで」
「誰にも見せられない顔しててヤバい」
「るべくんその顔やめて!リトくんが笑いすぎて死ぬ!」
腹を抱えて笑っている宇佐美は酸欠で噎せ、今にも倒れそうだ。
「いや無理でしょ!無理!」
星導はもう隠す気もないのか、にやにやと口元を緩めたまま小柳の腰に腕を回し自身の方へ引き寄せた。
「かわいいよねぇ、小柳くん。」
「離れろ」
「やーだ」
即答だった。ぎゅ、と引き寄せられて、逃げ場を失った小柳はぐっと言葉を詰まらせる。
「…お前ほんと、外面ってもんをだな」
「外でも内でも同じだけど?」
「なお悪ぃわ」
はぁ、と深くため息をつくが、そのまま振り払わないあたり完全に許している。
そんな様子に、周囲からはまた呆れたような視線が集まった。
「はいはい、ごちそうさまでーす」
「お熱いことで」
ヒューヒュー!なんて茶々も聞こえてきて、さすがに居た堪れなくなった。
けれどもう、心も体もこの男に奪われ託してしまったものだから、強引に振り払えないのも事実。
⎯⎯どうか、どうか。番に触れられて、かわいいと言われ喜んだ素直な身体から鳴る喉の音が誰にも聞こえていませんように。
終
いつも閲覧頂きありがとうございます୨୧ ˊ˗
また、フォロワーさん100↑人と累計いいね数15000突破感謝です.ᐟ
ひっそりとやるつもりだったのでフォロバする機会を失いました…これからもひっそりとやります。
今後は私生活の多忙により投稿頻度が落ちてしまうかと思いますが、マイペースに更新していきますので何卒よろしくお願い致します˖ ࣪⊹
時間かかる場合がございますが一応コメントからリクエスト受け付けております。
現在はrbruのみ。
詳しく詳細いただけるとより早く仕上げられるかもです。
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