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#いらすと部屋
すぴか💫🎩🩷
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#ハンドレッドノート
こはく@忙しいね
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炭酸@サイダー🌠💙🎧️
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「――千ト!!」
聞き慣れた声。
千トの瞳が大きく揺れる。
「……っ!」
そこにいたのは。
「右手……くん……?」
そして、その隣。
「……千ト。」
「左手……くん……?」
二人とも息を切らしていた。
それでも、その目だけは真っ直ぐ千トを捉えている。
「迎えに来ました。」
右手が一歩、前へ出る。
「帰りましょう、千ト。」
「……。」
千トは答えない。
「なあに、何も心配しなくていい。」
右手が続ける。
「事情は後で聞きます。今は、ここから出ることだけを考えてください。」
「……右手くん。」
「……来ちゃったんだ。」
「ええ。」
「どうして……?」
千トの声が震える。
「どうして来たの……?」
右手は一瞬だけ目を伏せた。
「決まっているでしょう。」
そして、ゆっくりと顔を上げる。
「私たちがあなたの記録者だからです。」
「……。」
「そして。」
右手の声が少しだけ震えた。
「あなたが、私たちの仲間だからです。」
千トの胸が締め付けられる。
「……っ。」
駄目。
そんなことを言わないで。
帰りたくなる。
今すぐ二人のところへ走っていきたくなる。
でも――
「……無理だよ。」
「千ト?」
「無理なんだよ……。」
千トは俯いた。
「僕と一緒にいたら、二人も巻き込まれる。」
「そんなことは――」
「あるよ!」
初めて、千トが声を荒らげた。
「あるんだよ……!」
その声はすぐに震えへ変わる。
「僕……知ってるんだ。」
千トは目の前の男を見る。
そして、右手と左手を見る。
「この人たちは、僕達のことを全部知ってる。」
「……。」
「僕のことも。」
「……。」
「右手くんと左手くんのことも。」
「だから───」
『右手くんと左手くんでは勝てない。』そう言おうとしてやめた。
左手の表情が険しくなる。
「だったら、なおさらだ。」
「え……?」
「俺らが一緒に――」
「駄目。」
千トが遮った。
「駄目なんだよ、左手くん。」
「……千ト。」
「二人じゃ勝てない。」
その言葉に、二人の動きが止まる。
「……。」
千トは唇を噛む。
「僕、分かってる。」
震える声。
「右手くんも左手くんも、強い。」
「……。」
「僕なんかより、ずっと強い。」
「だったら――」
「でも。」
千トは首を横に振る。
「この人たちには……僕たち三人じゃ、敵わない。」
静寂。
その言葉は、三人の間に重く落ちた。
「だから。」
千トは涙を拭う。
「もう、やめよう。」
「……何をですか。」
右手の声が低くなる。
千トは二人を見た。
泣きそうな顔で。
それでも、必死に笑って。
「ハウス、解散しよう。」
「…………。」
時間が止まったようだった。
右手の瞳が揺れる。
「……千ト。」
「もう、僕たちは一緒にいちゃいけない。」
「……何を言って――」
「右手くん。」
千トは静かに呼ぶ。
「今まで、ありがとう。」
「……。」
「僕を拾ってくれて。」
右手の唇が僅かに震える。
「独りじゃなかったのは……二人のおかげだから。」
「やめてください。」
初めてだった。
右手が、千トの言葉を遮った。
「そんな……別れのようなことを言わないでください。」
「……。」
「私たちは、そんな簡単に終われる関係ではないでしょう?」
「……右手くん。」
「”ギブアンドテイク”でしょう。」
右手の声が震える。
「契約でしょう。」
一歩、千トへ近づく。
「友情でしょう。」
「……っ。」
「ならば、どうして――」
「だからだよ!」
千トが叫ぶ。
「だから……終わらせるの!」
涙が頬を伝う。
「二人が大切だから……!」
「……。」
「大切だから、僕が離れるの!」
左手は何も言わない。
ただ、拳を強く握っていた。
「……千ト。」
「……なに?」
「それ、本気で言ってんのか。」
千トは答えられない。
「俺らと縁を切りたいって。」
「……うん。」
「二度と戻ってこないって。」
「……うん。」
「俺らが迎えに来ても?」
「……うん。」
「俺らが諦めなくても?」
「……。」
千トは目を閉じた。
「……うん。」
左手が俯く。
そして、静かに息を吐いた。
「……そっか。」
その一言が、何より苦しかった。
千トは鞄からキーホルダーを取り出した。
二人とお揃いの。
ずっと大切にしていたもの。
「……これも。」
右手が目を見開く。
「千ト、それは――」
「もう、いらない。」
嘘だった。
本当は、捨てたくなんてない。
一生、大切に持っていたかった。
でも。
これを持っている限り。
自分はきっと、二人のもとへ戻ってしまう。
千トは建物の外へ出る。
そして――
震える手でキーホルダーを握り締める。
「……ごめん。」
小さく呟いて。
力いっぱい、遠くへ投げた。
カラン。
小さな金属音。
キーホルダーは暗闇の中へ消えていった。
「……!」
右手が反射的に走り出そうとする。
しかし、左手が腕を掴んだ。
「……左手?」
「待て。」
「ですが――」
「今、追ったら……あいつの覚悟まで無駄になる。」
「……。」
右手は唇を噛む。
「それでも。」
右手の目から、こっそりと初めて涙が落ちた。
「それでも私は……千トを一人にはしたくありません。」
左手も目を伏せる。
「……俺だって同じだよ。」
その声は、ひどく小さかった。
左手の目からも涙がこぼれ落ちる。
千トは背を向けたまま、二人の声を聞いていた。
聞こえている。
全部。
だからこそ。
振り返れない。
「……さようなら。」
それだけ言って。
千トは立ち去った。
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コメント
2件
もう……読んでて胸がぎゅってなった😭💔 千トが「大切だから離れる」ってキーホルダー投げ捨てるとこ、ほんと辛すぎる。右手くんの「一人にしたくありません」と左手くんの「俺だって同じだよ」で涙腺崩壊した……。三人の絆がちゃんと伝わってくるのに、だからこそ切ない。次どうなるの!? もう戻ってきてほしいよ〜😢✨