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『敵襲〜!』そう誰かが叫んだ途端一人の一斉に船員たちが鬼ヶ島のドーム内から外へと飛び出した。
『光月おでんを殺せー!』そう言い船員たちが鬼ヶ島の港の方へ走っていると凄まじい勢いで何かが飛んできた。
『極棒巻!(ごぼうまき)』『グワァ!』その瞬間一度の攻撃で数十もの船員が吹っ飛んだ。
『なんだありゃ竜巻か!?ん?ゴベェ!』『おでん様に続けー!』その斬撃を狼煙に赤鞘たちは一斉に鬼ヶ島ドーム内へと走っていく。
『ワノ国から立ち去れ!』カキンッ!『アシュラ童子か、俺が相手だ!』そう言いハナフダは棘鉄球を振り回した。
ゴンッ!とお互いの武器から鈍い音が鳴り響く。
(重圧はあの時のアマガサ以上か!)(おでん様と切り結んだ時を思い出す)その瞬間両者は互いに相手を強者だと確信して一度距離を取った。
『俺ばっかりに手を焼いてていいのか?他のお侍さんが大変そうだぜ!』そう言いハナフダが視線を向けた先にはゴウショウと相対するイヌアラシとネコマムシの姿があった。
『ガハハハ!ミンクの侍さんよぉ!その程度か!』そう言いゴウショウは二人を嘲笑った。
『なんという拳圧だ…』『しかも体が硬い、とても切れそうにないぜよ』息を切らしながら二人はまた剣を構えた。
ゴウショウが鋼鉄の異名を持つ理由、それはゴウゴウの実の能力で体を鋼化した上で高度な武装色を纏うからだ。
またその体から繰り出される拳は数々の敵を打ち破っている。
『剛王拳の前では侍も手が出ずか、ガハハハ!』そう笑いながらゴウショウはネコマムシを殴り飛ばした。
『ネコマムシ!おのれぇぇ!』バキッ『なっ、刀を拳で割っただと!?』その途端イヌアラシはまた一歩距離を取った。
(この調子では他の者らも…)そう思いイヌアラシは辺りを見回した。
『息を合わせろ!カン十郎!』『承知!』カキン!キン!『二人がかりでも無駄だ火龍皇!』アルベルと錦えもんたちはお互いに剣技を次々とぶつけ合っていた。
『火を纏っても無駄よ、セイッ!』『クッ!』アルベルは斜めに斬られたが傷は浅かった。
『効かんな!』そう言いアルベルも刀を振り下ろす。
カキンッ!『キサマ!』『すまぬ!カン十郎!』キングは少し苦戦しながら刀を振っていた。
(サイエンもキツイだろうな…)そう思いアルベルはサイエンの方に視線を向けた。
『ゼェゼェ…クソが!』サイエンは息を切らしながらでんじろーを睨んだ。
(ここまで強いのか侍は…)サイエンは心の中でそう呟き体に力を込めた。
『グガァァ!』ドスン!『なんだ恐竜か!?』でんじろーはサイエンを見上げながらそう叫んだ。
『ブラキオボンバー!』『でんじろーさん!』ズドーン!『大丈夫ですか!?』『すまない、助かったぞ菊!』そうして二人はまた刀を構えた。
(こんな猛者たちを束ねるとは…あの懸賞金も納得だ)サイエンはそう思いモンテロの方を向いた。
(銃弾を躱すか…)そう思ったモンテロは即座にカルノタウルスに変身した。
『うおりゃぁ!』そう言いモンテロは河松の方へと突進した。
(受けてやろう)そう思った河松は刀を構えた。
『グッ!なんだと!?』モンテロは頭に刀がめり込んだまま河松に突進した。
その途端モンテロはカルノタウルスの姿を解除し2丁拳銃を取り出した。
バンッ!『クソッ!』その2丁拳銃の弾丸は河松の腹を捉えた。
(よし、なんとか上手くやれてる!他のやつらは!?)そう思いモンテロはカグラの方を向いた。
『やるな!侍!』雷ぞうは手裏剣を同時に3つなげながらそう言った。
そしてその手裏剣をカグラは一気に弾き返す。
『ルーレット斬り!出目は赤のハイッ!』そう言いカグラは雷ぞうの周りを走り始めた。
そして突如カグラが直角に走る方向を変える。
『よっしゃぁ!当たった!』(なんだ!?スピードが凄まじい!?)ザシュ!その斬撃は雷ぞうの腕をかすめた。
(切れ味が普通の刀は違う!?)雷ぞうは一瞬動きを止めたが再度手裏剣を投げた。
『同じ手は効かん!スペード3返し!』そう言いカグラは刀を下から斜め上に切り上げた。
そへはただの燕返しに見えた、しかしその刃が手裏剣に当たった直後、手裏剣は雷ぞうの方へと飛んで行った。
『なぬっ!?』雷ぞうは驚きながらもそれを躱した。
(俺たちは上手く行けているがアルベルとサイエンがまずいのぅ)カグラは戦いながらも周りの状況を冷静に把握していた。
(お!あっちはもうちょいで決着がつくかな…)カグラがそう思って視線を向けた先、そこにはゴウショウが拳を振りかぶる姿があった。
『ガハハハ!やっぱり弱い!ん?どうした唸り声なんて上げて?』そう言い不思議そうにゴウショウは二人を見つめた。
『今日は良い満月だなネコマムシ…』『そうじゃな、今宵も暴れるとするぜよ』そう言うと二人の体はみるみると大きくなり全身は白くて毛深い姿となった。
『おぉスーロンか!まだ余力を残していたとは感心だぜ!』そう言いゴウショウは怯えるのではなくより一層どっしりと構えた。
『じゃあ俺も少し…』そう言いゴウショウは手から溶けた鋼を出し始めた。
その鋼は徐々に伸びていきやがてハルバードの形をして固まった。
『もう一回楽しもうぜぇぇ!』そう言いゴウショウは二人の方へと走り始めた。
それと同時に二人もゴウショウへと飛びかかる。
『フンッ』『ウオリャァァ!』ズザザザザー!ゴウショウはなんとかその攻撃を受け止めたが体が大きく後ろへと下がった。
(重圧が半端ねぇな)そう思いながらもゴウショウは二人を弾き飛ばした。
『まだまだぜよ!イヌアラシ!』『おう!』二人は再度ゴウショウに飛びかかろうとした。
『シャープディグアウト!』直後ゴウショウは斬撃を繰り出した。
しかしその斬撃を二人は軽く躱し斬撃は地面を抉った。
『当たるかっ!ナッ!?』その時尖った何かがイヌアラシの頬をかすめた。
(抉られた地面が鋼となってより強力な礫になっているのか!?)
『大丈夫か!?イヌアラシ!ニャァっ!』直後ネコマムシがうめき声をあげる。
『ネコマムシ!手斧だと!?』イヌアラシがネコマムシの方を見るとネコマムシの肩に手斧が刺さっていた。
イヌアラシがネコマムシの方を見ているとさらに次の手斧が飛んできた。
しかしそれをネコマムシは掴み取りゴウショウへと投げ返した。
カキン!『鋼の体にそんなものが効くと思うか!?』そう言いゴウショウは腕で手斧を弾き飛ばした。
『調子に乗るな!』そう言いイヌアラシはまたゴウショウに飛びかかった。
『懐がガラ空きだなぁ!剛王拳!』『グウェ!』イヌアラシは吐血しながら遥か遠くにぶっ飛ばされた。
『イヌアラシ!ニャァっ!?』『終いだぁ!スチールクラッシャァー!』直後ゴウショウはハルバードを振りかざし斬撃を繰り出した。
その斬撃はネコマムシの腹をバッサリと斬った。
『もう…無理ぜよ…』そう言いネコマムシはその場に倒れた。
『さて次はお前だ!ガハハハ!』そうして笑いながらイヌアラシに歩み寄ったゴウショウはハルバードを振りかざした。
『お前はよく戦ったぁ!』カキンッ!『大丈夫かイヌアラシ…』『おでん様!?』そう言いおでんはハルバードを弾き返す。
『おうおう、敵の大将自ら来てくれるとはなぁ!』そう言いゴウショウはハルバードを構える。
順調に戦況を進める百獣海賊団だったがこの戦いはここからが本番だった。
一方おでん城にて〜
『おいおい、守衛の一人もいねぇとはおでんはバカなのか?まぁ良い仕事が楽になった…ンフフフ』おでん城の様子を見てドフラミンゴは口角を上げた。
『鍛錬が足りぬようだな』『なんだと!』そこには青い髪をした侍を筆頭に100名程の侍がいた。
(バカな!?見聞色を使っていたのに…!?)突如敵の新手がいたことを知りドフラミンゴは驚きを隠せずにいた。
『拙者、霜月康イエと云う者、お主ら一戦交える所存である』そう言い康イエは刀を構えた。
『フンッ侍風情が…行くぞお前ら』そうしてワノ国ではもう一つの戦いが今始まろうとしていた。
第11話 完