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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

108 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.3「贈られた指輪の意味とは…」⑬

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2025年03月18日

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部屋続きの寝室のベッドに運ばれると、後ろ手にブラのホックが外され、ストラップが肩口から下ろされた。


彼も上に着ているものを脱ぐと、互いの肌が密着して触れ合う。


「……はぁ、彩花……」


彼が短く息をついて、唇に柔らかに触れる。


「……んっ、好き……」


キスに応えて返す。


「……好きだ、私も」


彼の声は、低く甘やかに体ごと包み込むようで……。


「言って、もっと」


幾度となく、くり返し聴いていたくなる。


「君が求めるなら、何度でも。……愛している、彩花」


囁やきとともに肌の上を滑る手に、腰が薄く跳ねる。


シーツから浮き上がる背中を、温かな腕に抱き寄せられると、熱い波が押し寄せて肌を焦がすようだった。


普段は冷静な分、私を翻弄する彼は情熱的で、時に色っぽく煽情的にすら感じられる程で──。


視線を仰いだ先にある、しっとりと濡れそぼって、点々と汗が玉のように浮かぶ胸板が、なまめめかしいほどの色気に溢れて、目を合わせることさえできない。


「……こちらを、私の方を、向いて」


逸らしていた顔が片手に引かれ、息を継ぐ間もままならない口づけに塞がれる。


「貴仁……さん」


身体が追い上げられる中、名前を呼ぶと、


「……彩花……っ」


耳元に呼び返され、腰を抱く手にいっそう力が籠った。


「君を、離せないかもしれない……」


耳の奥へ吹き込まれる吐息混じりの声に煽られ、満ち潮のように官能が溢れ出る。


こらえ切れずに、「あっ、ん……」と、喘ぐ声が漏れると、彼も「……ふ、うっ……」と、喉元からあだめく声を迸らせた。


求め合いくり返されるキスに、身体の芯をせり上がったたぎりがやがて解き放たれると、熱を孕んだ両腕にきつく抱き締められた。

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