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存在理由

1 - 第1話

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2021年11月08日

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なんで?

なんであの子は褒められるのに僕は褒められないの?

あの子より僕の方が頑張ってるのに。

僕は『頑張ったね、偉いね』って言う言葉が欲しいだけなのに…

クラスメイトも、友達も、先生も、

自分も

お母さんに必要とされるのなら全部捨てた

自分の考え、気持ち、感情、性格

自分のことなんてどうでもいい。

お母さんに必要とされるのなら、僕は…

なんだって捨てる。



優歌))ふわぁ〜…あ、もうこんな時間、早く学校行かないと〜

僕はいつもどうりの朝を迎えた。強いて変わったことと言えば、お母さんが先日他界したことぐらい。僕はお母さんの為になにかも捨てた。けどお母さんがいない今、僕はなんの為に頑張ればいいのか、さっぱりだ。

優歌))…ごめんね、お母さん。僕、お母さんの理想になれなかったよ、ホントにごめんなさい。

僕は仏壇に飾ってあるお母さんの遺影に向かって話しかけ、家を出た。

……僕に、生きる理由はあるの?

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