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(仮)たられば

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(仮)たられば

11 - 気まずい

2025年08月16日

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あの祭りの夜を境に、みいと律の間に漂う空気は変わった。

同じグループで笑い合っていても、二人の視線は交わらない。

律は、何か言いかけては飲み込み、みいは、それを追いかけるように問いかける。

「なんで?」

「別に」

そんな会話が何度も繰り返された。


その一方で、悠真は変わらなかった。

廊下でも、放課後の校門でも、当たり前のように隣にいてくれる。

みいが少し笑えば、悠真も同じだけ笑った。

その安心感は、冬の空気の冷たさをやわらげるようだった。


春休み明け、クラス替えの名簿の前に立ったとき、胸がざわついた。

2年生になった私と律は同じクラスで、悠馬は別のクラス。

その紙を見た律は、少しだけ目を見開き、けれどすぐ視線を逸らした。


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