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うーん、いかんちや全然終わらんぜよもう太陽が沈みだいぶ暗くなった冬の午後19時、職員室で茶色の癖毛を捻らせながら頭を抱えていた。彼は期末テストの採点をしていた。
何してんだよ
後ろから同僚である、3年Z組の担任坂田銀八が声をかけてくる。
にゃあ、テストの採点が終わらなくてのォ…
くるっと坂本は椅子を振り向かせ銀八の方をむく。そうすると坂本は困ったように笑いながら言う。
じゃあ、手伝ってやんよ
銀八が学級日誌を肩に乗せて、もう片方の手で坂本が座っている椅子の背もたれを掴む。
んん、ありがとうきに、けど顔が近いぜよ
坂本は銀八の顔を手で払い除け、適当に答案用紙を半分にわけ、銀八に渡す。
答えはこれじゃきぃもしなんかわからんことあったらわしに教えてぜよ
銀八は顔を顰めながら坂本に渡された答案用紙を受け取る。丸つけの見本に坂本が採点した答案用紙を見ると、一人一人の生徒にコメントを書いているようだ。そりぁや終わるのが遅いわけだ。めんどくさいが俺も書くか。
銀八があと1人の生徒の採点をしていると、顔に暖かいコーヒーカップをつけられ反射的にびくっとする。
なんなんだよびっくりしたじゃねえーか。なんだ、お前はポ〇リのCMにでもでたいのか?
銀八が振り向き坂本に怒鳴る。
まぁまぁ落ち着けぇ金時ィ
坂本がコーヒーカップを貸し出しながら宥める。
てか、金時じゃないからね1文字も俺の名前かすってないからな
自分のコーヒーに砂糖とミルクが入っていることを確認し、飲む。
そういやぁ、高杉くんの答案用紙を見なかったがか?
坂本がブラックコーヒーを飲みながら銀八に聞く。
あ?高杉のか?高杉のやつは今ちょうど採点してたところだぞ
銀八は高杉の答案用紙をひらひらさせながら言う。
じゃあ貸しとーせ
坂本が手を前にして渡すように頼む。
なんで高杉だけ?
銀八は素朴に気になったので聞いてみる。
いや、そのナァ
モジモジして答えようとしない。
え、待ってもしかして生徒に手出してんの?
いやないよね…あの高杉がだよ!?
あ、あのさぁ辰馬くんもしかして、もしかしちゃってだけどさぁ生徒に手出しちゃってる……?
聞いちゃったよォォォ!どうしようマジでどうしよう、地獄だよ!?この雰囲気ィィ!!
大丈夫じゃきぃ、わしからは出てないぜよ
おーおけおけそーいう感じね!
じゃねぇぇよいや、まってもしかしてお前がそっち側!?
銀八は手で丸と人差し指だけ立てて動かしてみる。
いや、待つぜよそんなまだやってないぜよ告白してきたのは高杉ってことじゃきぃ!!
坂本は誤解を解こうとし、慌てる。
なんだ良かった。いや、全然良くないけどな!?
銀八は一安心し、ため息をついたと思ったら、急にまた大きな声を出す。
てか、もういいじゃろわしは早く終わらせて家に帰りたいんじゃ…
坂本は呆れた声を出しながら銀八の机から高杉の答案用紙を取る。
もうこれは家でやるきに…銀八も早く帰るぜよ。
答案用紙をひらひらさせながら廊下を歩く。
帰るって言っても学校から歩いてこれる距離なので坂本はほとんど歩きで通勤しているが、車でも通勤する。家に着き坂本が扉を開ける。
ただいまぜよ…
坂本が疲れて、早く寝たい気持ちを堪えて、サスペンダーを外し、服を脱ぎ服を着替える。一旦布団にはいり、高杉にL〇NEする。
なぁ、高杉すまちや
そう坂本が謝罪のチャットを送れば高杉が直ぐに既読をつける。
あ?急にどうしたんだ?
高杉は坂本が謝ってくる理由がわからず坂本になんでだと聞く。
いや、銀八に言ってしまったきに…
坂本がスタンプと一緒にメッセージを送ると当時に隣の家の人が帰ってくる音がした、隣の人って言っても銀八なんだけどね。
なんだアイツに言ったのか、別に言いふらすようなやつじゃねぇし、そこは俺が保証する。
高杉は元幼なじみと言ったらメタくなるだろうか。いや、そもそも原作自体がメタいのでいいだろう。
確かにそうじゃな…坂本はスタンプで返信し、ベッドから身体を起こす。