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「警察に、保護された?」
「夜中に街を歩いている子供がいると通報が入り、俺はその夜警察の仮眠室で一晩過ごしました。その後施設に入れられると聞き、少し安心しました」
燈李の言葉にはっとする。燈李にとって、施設は安心できる場所なのだ。もしかしたら今の燈李もまだ施設が1番だと思っているのかもしれない。
「ただ、その施設は環境が最悪でした。不衛生で無愛想で、子供は目から光が無くなっていた。俺もそうなりたくはなかった。だから警察から逃げて、数ヶ月を公園や橋の下で過ごしました」
「その時、燈李は何歳だった?」
「8歳です」
そんなに早くから辛い思いをしていたことに、俺は動揺を隠せなかった。燈李はそんな俺を見て、大丈夫だと安心させるように笑った。
「公園にいた時、ある1人のお兄さんが話しかけてきました。その人も身寄りがなくて、せめて話し相手が欲しいと言って俺と生活するようになりました。名前は…悠李」
「燈李と名前が似てるんだな」
「はい。それもあって仲良くなりました。悠李はすごくダラっとしてて、マイペースで、何事も楽しむような人でした。俺はそんな悠李を尊敬していた。もちろん今も尊敬しています。悠李は当時16歳で、両親が他界して親戚の家に居候したけど合わなくて捨てられたと言っていました。悠李と過ごした時間はすごく長かったです。俺が10歳になる頃まで一緒にいてくれました」
「その後は、悠李くんはどうしたの?」
「彼女が出来て、ちゃんとした生活をしたいと言って俺に1万を残してどこかへ行きました。でも、俺はそれを裏切ったと思いません。悠李が幸せになると思ったら俺も嬉しかったから。俺はその後警察にまた保護されました。今度は施設ではなく一時保健所で過ごして、養子として三村家に行きました。それからはずっと同じです。通帳見て変貌してまた変貌して捨てる。15歳になるまでそれを繰り返しました」
「今までの家の苗字は全部覚えてるのか?」
「松田、藤井、三村、斎藤、仲本、水谷、長谷川、渡辺です」
「そんなに…」
「渡辺家に捨てられて公園にいたら、花崎さんが俺を拾ってくれました。また同じことになるんだろうと思って、何も期待せずついていったんです。ついて、いったんですけど」
何か言うのをためらう燈李に俺は首を傾げる。すると、燈李は俺を見て、少し微笑んで言った。
「期待以上でビックリしました」
「それはよかった」
あんな(腐女子)👑🎧️
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コメント
1件
ああ…燈李の過去、重かったな。でも悠李ってお兄さんとの話とか、最後の「期待以上」ってセリズがじんわりくる。あそこはもう、胸が温かくなって、読み終えた今も余韻が残ってる。花崎さんに出会えてよかったね。 200字