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コメント
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新キャラだぁー!!!!!!! わーーい!!!!!!!!! うれしぃー!!!!!!!
あはは…目が痛いな…。雅さんと亜海さんの前で、大泣きしてしまった直後。私は背中をさすられ、亜海さんと笑っていた。幸せな照れ笑いだ。自分があんなに涙脆かったなんて。いや、精神がすこし参ってしまっていたのかもしれない。そんな2人を、雅さんは微笑んで見ていた。時計が7時を回った時だった。
「「いただきます」」
2人で、少し遅れた朝食。あれからなかなか目の腫れが引かなくて、大騒ぎになってしまうだろうと予想した雅さんが、一生懸命手当してくれた。まぁ、冷やしてくれただけだけど、なんだかくすぐったくて、暖かくて。時計は8時に近い形になっていた。
ここの子供たちは、どうやらもう済ませたらしく、外の庭やら、図書館やらで、自由に過ごしている。
「ん!この卵焼きおいし〜!トロトロ卵焼き、久しぶり」
「うん。亜海さん、卵ついてる。」
「え、ホントだ」
ふふ、と笑みがこぼれてしまう。受付で決めたはずなのに。人は自然と、こうして笑ってしまうんだろう。すると、少し離れたところから、声が聞こえてきた。女の子2人の声が。
「も〜!アヤナのせいで…!」
「え〜〜待って!なんでうちのせいにするの⁉︎」
「いやだってアヤナが寝坊するから!!」
なんだか賑やからしい。喧嘩ほどでもなく、言い争いでもなく。よくある友達との交流だろう。1人の寝坊したといわれている子は、少し髪が巻かれていて、笑顔いっっぱいで、元気はつらつしてそうな、祭りの雰囲気のような子だった。対して、寝坊されたと訴えている子は、少し背が高くて、髪もストレートで、気がしっかりしてるイメージを持つような子だった。
そんな朝から元気な2人組が、こちらに近寄ってきた。「えっ、なになに⁉︎」と亜海さんはご混乱のようだ。
「あの〜。あれ、新しい子⁇」
先に話しかけてきたのは、先ほどまで怒られていた子だ。どストレートに聞いてくるので、こちらも慌てふためいていると、背の高い子がその子を制した。
「ご、ごめんなさい。アヤ…友達が失礼しま、した。」
ちょっと噛んだ…?と隣でボソる亜海さんに、心底ドキッとした。聞こえてたらどうするの⁉︎やめて⁉︎正直ヒヤヒヤしながら、ここは名乗らなければと思った。
「ええっと、今日からお世話になります。永野柚芽です。隣の子は_」
「灯鷹亜海です。」
ニコッと亜海さんが天使スマイルを送る。それに対応して、アヤと言われてる子も、ニカッと笑顔を返した。
「うちね、重信阿柳!阿蘇のあに、やなぎと書いて、アヤナ!めっちゃむずいのこの漢字。やだ。」
「やだって、自分で考えたんでしょ。」
だって思いつかなかったんだもん〜とツッコミに対するコメントを出される。コントかな…?
「えっと、わたし野崎藍蘭。藍色のあいに、らんと書いて、アイラ。よろしくね、永野さん、灯鷹さん。」「よろしくぅ‼︎」
野崎さんの挨拶に合わせて、重信さんも挨拶を返す。よろしくね、と私と亜海さんも挨拶をする。それから、私たち4人で朝食をいただいた。お互い下の名前で呼び合うことにした。阿柳さんの場合は、省略して、アヤと呼んでも良いそうだ。最初こそ静かに過ごそうとしていたが、もうその目標に面影はなく、どんどん増えてゆく仲間たちと、明るく過ごしていこうとさえ、思い始めていた。