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※この作品は私の前垢にて投稿していた《拝啓、本当の幸せを求める君へ_。》という作品のリメイク版です。
↑リメイク前を観たい方は、こちらの方を検索してご覧ください。
※小説の中で、暴言等の要素を含みますが、これらを肯定したり、助長したりなどの意図は一切ございません。
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《はぁはぁ…》
轟音が聞こえた場所へ走ると、先ほどナビるんを罵っていた二人の内の一人が怪我をしていた。
《お前ら!!何のつもりだ!!》
《そうだぞ!!名を名乗れ!!》
ランダと羽衣は武器を握りしめた。
煙の向こう側に見えたのは二人組だった。
《…チェッいないじゃんか…ボスなんで此処に向かわせたんだ?》
《もしかしてもう既に他の場所に…》
《それはあり得ないだろ、ボスから報告来たの5分前だぞ?》
《スルーすんじゃねぇぇぇぇ!!》
羽衣がブチギレるとやっと二人組は此方を向いてこう言った。
《あ、あいつらじゃね??ラッキー、自分から向かいに来てくれて》
《俺らの質問に答えろや!!》
《そっか、まだ言ってないんじゃ…》
《フッ…特別に教えてやる。ワイらは”ヴァルキューレ”、この世界を支配する組織だ》
《だっせネーミングセンス終わってんな》
ランダが呟く。
《うるさいですね…ボスが付けた名前に文句言わないでください…》
その内の一人が銃口を向けた。
この二人組は恐らく街を破壊し回ってる連中の幹部と言った所だろう。
《早く倒しちゃうおうぜ、今日ワイ休日なんだけど態々来てるからな》
《それもそうですね、手短に済ませましょう。》
二人は戦闘態勢に入ろうとしている。
《ほんとは戦いたくないけど仕方がない…羽衣、無理はしないでよね》
《分かってる、そっちも気をつけろよ》
両者地面を蹴り上げる音と共に、 ギリギリを攻めた攻防戦が始まった。
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ランダと羽衣が戦っている最中、ナビるんは怪我をした同僚を手当てしていた。
《…よいしょ、これで大丈夫だよ》
《お前…。すまなかった、罵ったりして》
《俺もだ。許してくれないか?》
罵った二人は謝ってきた。
もう二度と罵らないことを条件に、ナビるんは二人を許した。
《俺ら…何すればいいかな》
《…今はとりあえず、逃げたほうが良い。僕は二人を援護しに行く。》
《…なにからなにまで申し訳ないな…健闘を祈ってるぞ》
二人は街の外へと走っていった。
《…さて、二人に加勢しに行こうかな》
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しばらく戦っている為、ランダと羽衣はボロボロ。しかし、幹部は余裕そうだった。
《(…フー、フー…やべぇどんだけ強いんだよ)》
《…お前らも此処までかな。しかし残念だよ、もう少し楽しめるかなと思ったのに》
幹部の一人が武器を振りかざそうとしてきたその時、
《…ローリングスラッシュ!!》
標識の様な物が飛んできたと思うと、幹部を縛り上げた。
《はぁ!?なんだよこれ!!》
《しまった…油断してましたね》
その場にトコトコと歩いてきたのはナビるん。
危機一髪で二人を縛り上げたのだ。
《…僕はたとえ才能なんて無くとも…諦めたりはしない!今だよランダ!》
《ナイスだナビるん…!!行け!!ヘビースロッs…》
《ヒプノシスアサシン》
幹部の一人が技を弾く。
その時、手の腕時計が点滅し始めた。
《…は???誰だよ他の現場呼んだやつ…
仕方ねぇ、此処は一時退散しようぜ》
《タイミング悪かったですね…ボスには僕から言っときますよ》
幹部はキューブ状の何かを上空に投げると、煙に包まれて消えていった。
《はぁ〜!?なんで逃げてったあいつら〜!!》
ランダはブチギレて地団駄していた。
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《…助かったぞナビるん、ありがとう》
《いやいや、二人も時間稼いでくれてありがとう》
《…?てか、なんだこれ…チップ?》
《さっきの連中か…》
《…もしかして、なんか重要なデータ入ってたりして…》
《後で師匠に繋いで調べてもらおう》
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その後、ナビるんの同僚が助けを呼び、
この件は主犯逮捕に一歩近づいたという。
《いや〜貢献出来たなんて嬉しいな〜》
《…ね、ねぇ…!!》
《…?どうしたんだ?》
ナビるんは下を向いて言った。
《…僕も…旅、付いていって良いかな…?
特にする事ないしさ》
《どうすんだ?》
《…もちろん!!仲間が増えて心強いよ!!これから宜しくねナビるん!》
《…!!やった!こちらこそ宜しく!》
羽衣に引き続き、ナビるんが仲間となったランダ。そして、彼らは夕日へと向かって歩き出すのだった。
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補足
❏ヴァルキューレ
東の町を中心に破壊活動を行う連中。
リヨはこの連中に誘拐されたと推測されている。世界征服を目論んでいるようだ。
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→次回
《誰にも邪魔なんてさせない》