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※本作は、前垢にて投稿していた《拝啓、本当の幸せを求める君へ_。》という作品を元に作成しています。(こちらはリメイク版です。)
↑リメイク前を観たい方は、こちらの方を検索してご覧ください。
(小説の中で、暴言等の要素を含みます。しかし、作者はこれらを肯定したり、助長したりなどの意図は一切ございません。)
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ランダ達は、一度マイマイ洞窟を仮拠点とし、幹部が落としていったチップを、キュウメイに調べてもらっていた。
《待ってね……もう少しで100%ハッキングできるから》
キュウメイが慎重に端末を操作すると、淡い光と共にデータが浮き出てきた。
《…これでオッケーかな?こんな感じの資料が出てきたよ
おそらくこれは、闇市とかで出回ってると噂になっていた物だね…。》
そこには文字と資料がびっしり書いてあるデータが入っていた。
しかし、どれも見たことない文字ばかりで、読むのは不可能中の不可能だった。
《うわっ、何だこれ…古代文字?いかにも重要そうなデータだね》
《な に こ れ ???王冠みたいなのについて詳しく書かれてるけど、よく分かんないなぁ……。》
《……もしかして、これはソルーンクラウンの事について書いてあるのかもしれない。》
《…あの…ソルーンクラウンって…?》
《ソルーンクラウンは、莫大な負の力と引き換えに、強大な力を授けると言われている、いわゆる【破滅の王冠】だ。》
《闇のエネルギーみたいな感じか…え闇のエネルギー???えまずくないか???》
《これはかなりまずいね…そうそう、確認しておきたいことがあったんだった。
ランダさん、君達があった組織の名前は…》
《何だっけ…えっと確か…》
思い出せずにいると、すっと後ろからナビるんが答えた。
《確か《ヴァルキューレ》と名乗っていました。 ランダが中二病臭いとか言ってた》
《え??俺そんな事言ってた??》
《言ってた言ってた》
《ヴァルキューレ…世界征服…ソルーンクラウン…何か関係がありそうだね、詳しく調べておくよ。 君達は引き続きリヨさんの行方を追ってくれ》
《はい、宜しくお願いします》
そう言うと通信画面がプツリと切れた。
《ヴァルキューレ…何だかやばい奴(中二病)の集まりみたいな感じなのかな…世界征服するとか言ってたしね》
《………》
羽衣は下を向いて何かを考えていた。
《…?羽衣?どうしたの?》
《…あの幹部内の一人…見覚えがあるんだよな…誰だったかな…》
《見覚え?知り合いだったりするの?》
《誰かは思い出せないけど…何処かで見たことあるような…身内か知り合いか…》
《知り合いなら余計に戦いづらいね…》
《…ねぇ、話変わるんだけどさ、あの時の幹部、めちゃくちゃ強かったよね?幹部であれだけ強いってことは…ボスはそれ以上に強いんじゃ…?》
《確かにそれはそうだな…特訓するべきか…?》
《…それだったら俺いいとこ知ってるぞ》
《本当!?それって何処なの?》
《風妖の盆地って所だ。師匠と何回か行ったことあってな。師匠の弟、ソウマが稽古してくれたりしたんだ。ソウマに頼みこめば、稽古してくれるかもしれない》
《ほぇ〜…すげぇな》
《だがな…海を超えて場所も転々しないと行けないから大変なんだよな…》
《…まあまあ大丈夫でしょ、風妖の盆地着く前に仲間増やせるかもだし》
《…それもそうだな》
《よーし!!じゃあ次の目的地は風妖の盆地に決定ー!!》
《よーし!!早速レッツゴー!!》
《待て、その前にまた幹部が来たらどうする。策考えとかないといけないだろ》
《あっ、そっか…ついうっかり…》
つい早とちりしてしまうランダとナビるんだったのだった。
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《…ただいま戻りました。》
《ご苦労様であった。ランダとその仲間は排除出来たのか?》
《実は下から援護要請が来て、そっちの方に行ってる間に逃がしてしまいまして…申し訳ございません》
《まぁいいだろう。次は必ず仕留めろ》
《承知しました。あと一つ、前頼まれていたデータを分析してみたんですが…。》
《ほう。で、分析結果は?》
《分析結果はチップに…あれ?無い?》
《もしかしてお前、逃げる際に落とした?乙やんwww》
《……どうしましょう》
《あのチップは盗み出したデータの一部だぞ、どう落とし前つける気だ? もしもランダ達に見られでもしたら…》
《申し訳ございません、出来る限り探してみます…。》
《え〜?お前らまたミスしたの〜?》
《…あのなぁ、部外者が口を出すんじゃねぇよ。そこにいるんだろ?“ヴェロニカ“》
《あーあ、バレてた?流石無情》
《お前何処行ってたんだよ…丸2日いなかったろ!?バカなの???》
《ごめんごめん、街壊すの妨害してくるもんだから手こずっちゃって☆》
《…貴方、計画以外にあまり動くなと指示されてたでしょう。そもそも、計画把握してます?》
《…そういえばなんかあったな、M-96、忘れたからもう一回教えて〜》
《はぁ…貴方って人は…。計画の内容は、皆既月食の時にソルーンクラウンの力を使って、世界をヴァルキューレのものにするんですよ》
《あーそんな感じそんな感じ〜》
《こいつの記憶力金魚以下かよ…いや、一緒にされる金魚が可哀想》
《なんだと無情?》
《耳大丈夫そうですかぁ?耳鼻科行って来いよwww》
《何してるんですか…そうだ、〇〇様、次の皆既月食は何時ですか?》
《…さあな、皆既月食だが、一番綺麗に太陽と月が重なりし時、世界が生まれ変わるといって良いだろう。誰にも邪魔なんてさせない。ソルーンクラウンを我々が持つ限り、世界はヴァルキューレの手の中にあるのも同然だ。》
《成程…次の皆既月食が楽しみですね》
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補足
❏ヴァルキューレの企み
ヴァルキューレは、ソルーンクラウンと呼ばれる破滅の王冠の力を使い、世界征服を目論んでいる…らしい。
キャラクター情報
❏無情 ♀
ヴァルキューレ幹部の一人。
見てわかる通りめちゃくちゃ毒舌。
❏M-96 ♂
ヴァルキューレ幹部の一人。
知的で誰よりもしっかりしてる。
❏ヴェロニカ ♂
ヴァルキューレ幹部の一人。
チャラ男で、物事を記憶する事が苦手。
❏羽重 ソウマ
羽衣の師匠、キュウメイの弟。
風妖の盆地と呼ばれる場所に住んでいる。
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→次回
《旅人達の金稼ぎ》