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「船が出るぞー。」
男性係員が叫んだ。
「悟空急いで下さい。」
三蔵法師は白蓮を引いて後ろの悟空に言った。
「はい!」悟空は返事をした。
「ヒーン。」白蓮も後ろを向いて急かす。
「はっは白蓮に叱れたな。」と笑い
優しく頭を撫でる。
ブーンと音が鳴り船が動き出した。
「一服するか。」
袖から如意棒型煙管を出して火を付けて吸った。
「私は教本を読むとしましょうか。」
三蔵法師は教本を袈裟から出して開いた。
「ブルブル。」
白蓮が樽に入ってる草を美味しそうに食べているとブクブクと海から音が聞こえてきた。
「ヒヒーン。」
「どうしたのです白蓮。」三蔵法師が教本を閉じ傍に来た。
「ヒーン。」と袖を引っ張り音が聞こえる方に連れて行き仕方なく下を向くとバシャーンと男の子が現れた。
「俺の住処に侵入しやがって。」悟空は眉ひめて男の子の攻撃を避けた。
「何故攻撃する?話し合えば良いではないか。」
「悟空の言う通りです。」三蔵法師も声をはって叫んだ。
「黙れ侵入者は侵入者だ。」
大刀を二人に目掛けて振り下ろした。
悟空は三蔵法師を抱えて避けた。如意棒型煙管を吸って男の子に向かって吐いた。
「わっ。」と男の子は目を瞑って床に落ちた。
「はっは俺達の方が上手だったな。」
「私達と旅しませんか?」三蔵法師は男の子に手を差し伸べた。
「えっ…?」戸惑った顔で三蔵法師を見つめる。
「おおそれは良いですね和尚様。」悟空がフフっと笑った。
「あなた名前は?」
三蔵法師が名前を尋ねた。
「さ…沙悟浄。」恥ずかしそうに名乗った。
「沙悟浄か良い名前だ。」悟空は沙悟浄の頭を撫でた。