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10月の終わりを迎え、周りの景色はすっかり秋めいていた。



涼しくて気持ちの良い風が吹き抜け、頬を優しく撫でていく。



ホカホカ温かい物が恋しくなる、そんな季節。



慶都さんと私は……いよいよ夫婦になる。



振り返ると、あっという間だった気がする。



本当に今日まであれこれ大変だったけど、主婦の真似事をしながら、仕事、家事、育児にと、何とか自分なりに頑張ってきた。



そして、結婚式を目前に控え、先日、後ろ髪を引かれる思いで保育士としての仕事からは一旦離れた。



子ども達、先生達とのお別れ、大好きな仕事を退くことはとても寂しかった。



でも、慶都さんは、そんな私の気持ちを1番に考え、仕事で疲れてるはずなのに、いつも優しく精一杯守ってくれて……



そのおかげで私は毎日笑顔でいられたんだ。



すぐ側で笑っててくれるだけで、本当にそれだけで嬉しかった。



慌ただしい日々、2人で一緒に結婚式の準備をするのも楽しみで、パンフレットを取り寄せたり、あちこち見にいったりした。



ウェディングドレス、指輪、ブーケなどは、九条家の知り合いの一流デザイナーにそれぞれお願いして、素晴らしいものが仕上がった。



実際、出来上がりを目にすると、どれも丁寧で繊細な仕事に驚き、妥協を許さない職人魂を感じずにはいられなかった。



こんな素敵なものを私のために……



そう思うと感謝の思いが込み上げた。



慶都さんがプレゼントしてくれた、このウエディングドレスや指輪だけじゃなく、慶都さんから受け取る愛情全てへの感謝だった。



とにかく、たくさんの人に助けられ、着実に準備も整い、あとは当日を待つだけとなった。



もちろんマリッジブルーなんて無くて、ただ嬉しくて、ドキドキして、ワクワクして……私は最高の喜びに浸っていた。



そして数日後、私達は家族3人、日本を出発し、アジア屈指のビーチリゾートが点在する魅力溢れる国、タイに向かった。



ずっと昔から1度は行ってみたいと思ってた憧れの場所。



首都バンコクに入り、そこから飛行機で1時間20分程のタイ最大の島「アンダマン海の真珠」と称されるプーケット。



そこが私達の目的地。



1年を通して25度を超える気温ではあるけど、ちょうど乾季に入ったところで、今は湿度も少なく過ごしやすい。



突き抜けるような青い空、透き通ったエメラルドグリーンの海、白い砂浜、プーケットの中でも最も美しく輝くバンタオビーチ。



目の前に広がる風光明媚な景色は、見る者の心を捉えて離さない。



そのビーチには、たくさんのホテルが集まる高級リゾートエリアがあり、グルメ、ショッピング、アクティビティ、全てが揃っていて大勢の観光客で賑わっている。

あの夜、あなたがくれた大切な宝物~御曹司はどうしようもないくらい愛おしく狂おしく愛を囁く~

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